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全てはロンドンのため…清水がプロ蹴ってアマにこだわった理由

[ 2012年8月7日 07:27 ]

ウーダヒ(右)下し、ガッツポーズで雄叫びを上げる清水(右)

ロンドン五輪 ボクシング男子バンタム級準々決勝 清水聡 判定 ウーダヒ

(8月5日 エクセル)
 男子バンタム級の清水聡(26=自衛隊)が日本勢44年ぶりのメダルを確定させた。

 中学3年で始めたボクシング。岡山・関西高卒業時にはプロ転向を勧められた清水。破格の金額を提示されたことも「世界戦のマッチメークをするから」と口説かれたこともある。注目度の低いアマチュアにとどまったのは五輪に出るためだった。観戦していた父・真呉さん(59)は「中学生の時に“オリンピックに出たい”と作文に書いていた」と明かした。

 初出場の08年北京五輪はフェザー級(54~57キロ)で1回戦負け。ロンドンでメダルを狙うため、09年に長身(1メートル79)のアドバンテージを生かせるバンタム級(52~56キロ)に階級を下げた。より過酷な減量にも耐えた。09年には脱臼癖のある左肩を手術。全てはロンドンのためだった。

 頂点まであと2つ。日本勢の優勝者は64年東京五輪で、今年1月に死去した桜井孝雄氏が最後。同じバンタム級でチャンスを得たのも因縁か。「支えてくれた周りの人に金メダルで恩返ししたい。日本人は強いという誇りを見せる」。快進撃のゴールは48年ぶりの金メダルだ。

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