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広島五輪招致で検討委 主会場はビッグアーチに

[ 2010年2月11日 19:57 ]

 被爆地での2020年夏季五輪開催を目指す招致検討委員会の第3回会合が11日、広島市役所であり、1994年アジア大会の主会場だった広島広域公園陸上競技場(広島ビッグアーチ、広島市安佐南区、5万人収容)をメーンスタジアムに想定することなどを柱とした「基本方針案」が大筋で了承された。

 長崎市が1月に被爆地での共催を断念し、広島市単独の立候補に転換して初めての会合。25自治体の首長らが出席した。
 基本方針案では、メーンスタジアム周辺に仮設の選手村やメディアセンター、さらに半径10キロ圏内に競技施設を可能な限り配置。「既存施設の活用や仮設で整備費などの負担を抑え、国からの全面的な財政支援を確保する」としたが、具体的な試算は示されなかった。
 宿泊施設は必要とされる4万室の29%しか広島市内にない現状が報告され、不足分は仮設などで補うとしたほか、単独招致転換に伴い「ヒロシマ・オリンピック」に名称変更することも決めた。
 会合で、長崎市の田上富久市長は共催断念の経緯を説明し「被爆地五輪の意義は変わらない。今後も精いっぱい貢献したい」と発言。ビキニ環礁で被ばくした「第五福竜丸」の母港、静岡県焼津市など4市町村が新たに検討委員に加わった。
 広島市はより具体的な基本計画を夏までに策定、検討委に諮り立候補についての結論を出す方針。日本オリンピック委員会(JOC)は候補都市を来年7月までに最終決定すると決めている。

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2010年2月11日のニュース