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「現実に戻った」内村ミス…5位

[ 2008年8月18日 06:00 ]

床演技する内村

 【北京五輪 体操】男子種目別の床運動で、日本の新エース内村航平(19=日体大)は15・575点で5位に終わった。跳躍系でのミスが響いて、団体総合と個人総合の2つの銀に続くメダル獲得はならなかった。あん馬に出場した冨田洋之(27=セントラルスポーツ)は15・375点の5位だった。

 内村は苦笑いしながらフロアを降りた。15・575点の5位。「自信はあったんですけど、失敗しちゃったんで仕方がないです。1種目だけなんで、力が入りすぎたんですかね」と残念がった。跳躍系の第2シリーズで、最初の「前方宙返りひねり」が高く上がりすぎたため、2つ目の「前方宙返り1回ひねり」までは跳べたものの、3つ目の「前方宙返り1回半ひねり」が抜けた。演技価値点で0・2点の損失。3位との差は0・150点差だけに、このミスが大きく響いた。
 床運動は6種目の中で最も得意としている。両親が経営する実家の体操教室で3歳の頃からトランポリンで遊んでいたため、抜群の空中感覚を持っており、その最大の武器を発揮できるからだ。優勝候補のアテネ五輪銀のドラグレクス(ルーマニア)、07年世界選手権覇者のヒポリト(ブラジル)が精彩を欠き、内村にとっては3つ目のメダルの絶好のチャンスだっただけに、惜しかった。19歳の新エースは「(銀メダルの)個人総合はビックリしたんで、きょうの床で現実に戻りました」と謙虚に結果を受け入れた。

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2008年8月18日のニュース