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馨の表明は「寝耳に水」「独り立ちしても…」

[ 2008年8月18日 18:49 ]

 引退を表明したレスリング女子、伊調姉妹の姉、千春は五輪前から所属先に「ことしで最後にしたい」と意思を伝えていたという。しかし妹の馨については関係者にも寝耳に水。綜合警備保障の大橋正教監督は「そんな話はなかった。どうしちゃったのかな。日本に戻ったら話をしたい」と戸惑い気味に話した。

 本来51キロ級の千春は減量が厳しく、今大会もその影響が大きく出た。銀メダルを獲得した後に日本女子の栄和人コーチが「ご苦労さま、という感じはある」と言ったように引退も自然な流れに映る。しかし馨は減量がほとんどない24歳。2002年から世界選手権、五輪をすべて制している実力者でもあり、姉がやめるからという理由は周囲には理解されにくい。

 2人とも世界女子選手権(10月・東京)の代表に決まっており日本協会も困惑する。日本の富山英明監督は「世界選手権もあるから…。引退を表明しても現役に戻る選手はたくさんいる」と現役続行の可能性を探る意向だ。中京女大で指導してきた栄コーチは「2人のきずなは周囲には分からないぐらい深い。ただ、レスリングは1人で戦うものだし、そろそろ(馨は)独り立ちしてもいいんじゃないか」と話している。

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2008年8月18日のニュース