藤井正弘の血統トピック

エコロアルバ 父系も母系も“NHK仕様”

[ 2026年5月6日 05:30 ]

 キタサンブラック産駒の「2センチ差ワンツー」で決着した天皇賞・春の長い長い写真判定の間、脳裏によみがえったのが01年のNHKマイルC。内ラチ沿いで逃げ切り態勢の超人気薄グラスエイコウオーを大本命クロフネがゴール寸前、外から差し切ったフレンチデピュティ産駒のワンツーフィニッシュである。2頭出しは人気薄、ではなく丸ごと買え、という私製の血統格言の原点であり、同年種付けシーズンから日本に導入された種牡馬フレンチデピュティの特異な適性を刷り込まれたレースだった。

 以来、四半世紀にわたってフレンチデピュティはNHKマイルCのジョーカー的血脈として随所に存在感を放っている。07年には日本産第3世代のピンクカメオが単勝17番人気で大波乱の立役者となり、13年に今度は母の父に回って10番人気マイネルホウオウの勝利に貢献した。さらに15年クラリティスカイ、17年アエロリットと、後継クロフネが隔年で父子制覇を達成。昨年は2着マジックサンズの祖母の父、3着チェルビアットの母の父として3連単150万馬券を演出したように大穴属性も健在だ。

 今年の出走予定馬ではダイヤモンドノットが祖母の父、エコロアルバが母の父にNHKマイルCの“ブランド血統”フレンチデピュティを据えている。前者が2着、後者が4着だった朝日杯フューチュリティSからは優勝馬カヴァレリッツォ、3着馬アドマイヤクワッズの皐月賞組も矛先を向けてきたが、血統面ではマイル路線のプロパーが一歩リードということになる。

 特にエコロアルバは当コースのサウジアラビアRCのパフォーマンスが印象的。怪物フランケル後継の父モズアスコットは、安田記念とフェブラリーSを制した二刀流の“東京1600メートルマイスター”で、コース適性の高さも血統によって裏書きされている。3代母のスカラシップは93年の日本ダービー馬ウイニングチケットの全妹。ちなみにダイヤモンドノットは16年の日本ダービー馬マカヒキの甥(おい)にあたる。新旧のダービー牝系対決という観点からも興味深いリターンマッチだ。 (サラブレッド血統センター)

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