厩舎開業2カ月で重賞V 佐藤悠師「もっと経験値を」
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日々トレセンや競馬場で取材を続ける記者がテーマを考え、自由に書く東西リレーコラム「書く書くしかじか」。今週は大阪本社・栗林幸太郎(42)が担当する。3月の厩舎開業からわずか2カ月で重賞を制した佐藤悠太師(37)を直撃。開業までの道のりと現在の心境を聞いた。
競馬一家で育った佐藤悠師。祖父は上山競馬場の騎手兼調教師を務め、父も金沢競馬の調教師。物心ついたころから競走馬との生活が自然で祖父、父の背中を追いかけてきた。「2人から調教師という仕事の魅力を感じていました。調教師になると考え始めたのは小学4年生ぐらい」とトレーナーを目指すきっかけを話す。日本獣医生命科学大学で動物栄養学を専攻し乗馬を本格的に学んだ後、北海道のノーザンファームに就職して実務経験を積んだ。
12年にJRA競馬学校に入学し、翌年には晴れてトレセン入り。そこでの大きな出会いが調教師への道を後押ししていく。13年に大学の先輩で、父親とのつながりで昔から面識のあった田中章博厩舎に所属。「調教師になりたいということを先生に伝えて、そしたら番頭として一緒に競りに行かせてもらったり、牧場にも視察に行かせてもらった。調教内容も考えさせてもらい、トレセンに入って間もない中でもいろいろ任せてもらって先生には感謝しかない」。経験の浅い中、番頭として調教師目線での業務に没頭できたことは大きな財産になり、自身のベースとなっている。「先生に出会えたことが人生のターニングポイント」と話すほど、大きな存在だった。
16年7月に田中章博師が死去したため厩舎は解散。その後は9月に開業した寺島厩舎に所属。この出会いも大きな転機となった。「寺島先生は開業から一切ブレなかった。自分は凄く迷うところが出てくるけど、一貫して考え方、人との接し方、馬づくりとか常に芯があった。調教師となった今では先生の凄さがひしひしと伝わってくる」と敬意の言葉を惜しまない。
23年、7度目の挑戦で調教師試験に合格。1年間の技術調教師を経て今年3月に開業。田中章博厩舎のカラーでもあった“オレンジ”を厩舎カラーに採用し、師の遺志を受け継いで新たなスタートを切った。3月23日に延べ11頭目の出走で初勝利。「同期が優秀過ぎてみんな初勝利を挙げていたので、取り残された感はあった。ただ、目の前の一頭を大切に管理していこうという思いでした。そこは先生方から学んだ部分です」。寺島厩舎で学んだ“一貫性”が焦りを生むことなく初勝利へとつながった。
初勝利を挙げたカナルビーグルでユニコーンSも制した。開業からわずか2カ月で重賞初Vを飾り、Jpn1初挑戦となった東京ダービーは5着。「負けはしたけど(敗戦を)次の引き出しにして、この子に競走馬として一つでも箔(はく)をつけてあげたいという思いです」と敗戦を糧に先を見据えた。3日終了時点で、3月開業組では最多となる9勝を挙げている。
「まだまだだと思うし、もっと経験値を上げていきたい。1頭ごとに状態を把握した上で、どういった調教が必要になってくるか、見極めは大切にしている。また、勝った時にオーナーや関係する方々の喜ぶ姿を少しでも見られるように努力を継続していきたい」
まだスタートラインに立ったばっかり。2人の恩師から受け継いだ意思を胸に飛躍していく若きトレーナーの姿を、これからも追いかけていきたいと思う。
◇佐藤 悠太(さとう・ゆうた)1988年(昭63)5月3日生まれ、山形県出身の37歳。父は金沢競馬で調教師を務める佐藤茂師。12年JRA競馬学校厩務員課程に入学。13年から栗東・田中章博厩舎で調教助手になり、16年9月から寺島厩舎へ。23年12月に7度目の挑戦でJRA調教師免許試験に合格。今年3月に厩舎を開業し、同月23日阪神6R(カナルビーグル)でJRA初勝利。自身の誕生日である5月3日にユニコーンS(カナルビーグル)で重賞初制覇を飾った。JRA通算99戦9勝。
◇栗林 幸太郎(くりばやし・こうたろう)1983年(昭58)1月10日生まれ、東京都出身の42歳。18歳でオーストラリアに渡り競馬学校に入学。競馬全般を学び、卒業後は美浦近郊の育成牧場へ。芸能事務所でマネジャーも経験。その後、ボートレースと競輪の専門紙を経て、18年にスポニチ入社。中部地区で公営競技を担当し、24年7月に競馬班にコンバート。
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