安田隆師 涙の引退セレモニー「競馬のために生まれてきて幸せな人生、最高の人生でした」

[ 2024年3月4日 05:13 ]

引退セレモニーで涙を流す安田隆行調教師
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 安田隆行師は小倉競馬4R終了後に行われた引退セレモニーで冒頭のあいさつから涙腺が崩壊。「競馬のために生まれてきて幸せな人生、最高の人生でした」と震える声を絞り出しファンに届けた。

 最終週は大挙19頭を送り出し、海外・地方合わせ通算1000勝なるか!?の話題もあったが結果2勝を加算。998勝(JRAは967勝)で大台に“首差”届かず。騎手としてはトウカイテイオーで91年皐月賞&ダービーの2冠を獲り、調教師ではロードカナロアなどで短距離王国を築いた。「欲を言えば(調教師でも)クラシックを勝ちたかったが、それでも満足いく調教師人生、最高でした」と完全燃焼を強調した。

 花束を渡した次男の安田翔師は記念撮影であえて肩を組んでみせた。父親の感極まった表情に「寂しくなるが“安田(厩舎)”の看板に恥じぬように、大きくしたい」と継承と進化を約束。小倉メイン(エーデルブルーメ=4着)を見届けた安田隆師は改めて報道陣の前に現れ「最後だという実感が湧いてきました」と率直な感情を漏らした。

 【松永昌師感慨…】松永昌博師は小倉12R(ウイニンググレイス=12着)がラストレース。2番人気とあってレース直後は「一つ勝つのは難しいよな。今年は勝てんかった」と勝負師の表情。一転、囲み取材ではいつもの調子で「(ホースマン人生は)アッという間だった。明日から?朝から酒を飲むしかないな。馬券も買う」と笑いを誘った。花束贈呈には親友の南井元調教師が姿を見せ、弟子の森一、小沢らと記念写真に納まった。

 【定年調教師たちのひと言】
 ▼加用師 55年近く、この世界で大きなケガや事故もなく、無事に引退できたことを喜んでいます。馬主さんや生産者さん、競馬関係者の方々にお世話になりました。迷惑もかけてきましたが、感謝の気持ちでいっぱいです。

 ▼小桧山師 (最後の中山8R後に)武豊騎手が馬を下りた後、負けた馬で初めて口取りをしようと言ってくれて、一緒に写真を撮りました。引退する調教師仲間が1着の成績を挙げているのに武豊騎手に恥をかかせてしまったと思いながら、それでも乗ってくれて本当にありがたかったです。

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