聖奈、まなみら若手6騎手、スマホ不正使用で30日間騎乗停止 福島最終日の4・23発覚

[ 2023年5月4日 05:30 ]

注意義務を怠った6騎手の事案
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 JRAは3日、開催日における通信機器(スマートフォン)の不適切使用があったとして、今村聖奈(19)、小林美駒(18)、角田大河(19)、河原田菜々(18)、永島まなみ(20)、古川奈穂(22)の6騎手への騎乗停止処分を発表した。停止期間は13日から6月11日まで30日間(開催10日間)となる。JRAは「今後は監視体制を強化するなどの対策を進めていきたい」と話した。

 春の福島競馬最終日の4月23日、女性騎手によるスマートフォンの不正使用が発覚した。

 「女性ジョッキールームでスマートフォンを使用しているのではないか」という話が寄せられ、12R終了後に永島、河原田、小林美から事情聴取。3人とも女性ジョッキールームにスマホを持ち込み、使用していたことを認めた。その後、古川奈も福島のジョッキールームで使用していたことが分かった。

 さらに同日の京都に騎乗していた今村からも同様の事案が判明。その際に、前日22日夜に京都の認定調整ルーム(ホテル)に入室していた角田河が今村に電話をかけ、通話していたことも分かった。これを受け、6人に対して騎手としての業務上の注意義務を怠ったものと認め、日本中央競馬会競馬施行規程第147条第19号により13日から6月11日まで、30日間の騎乗停止が科された。

 携帯電話などの通信機器は、各騎手が調整ルーム内のセーフティーボックスに預けることが原則となっている。ただ、ダウンロードした映像等が入っている通信機器は職員に届け出があれば持ち込みが可能。久保厚審判部長は「今回はジョッキールームに禁止されている通信機器を持ち込んだことが大きな問題。スマホの履歴を確認した結果、外部との通話や通信は認められませんでした。ジョッキールームは男女分かれていて男子はジョッキーの数も多い。女性ジョッキーは6人しかおらず、われわれも入りづらい部分があります。今後は巡回も含め、監視体制を強化するなどで進めていきたい」と語った。騎乗馬の人気の確認や、レース映像の閲覧でスマホを使用していたと説明した。

 処分が下された6騎手は今週の騎乗が可能。同部長は「公正確保の上で重大なものではなく、通信機器の使用に関してルールをしっかり把握していなかった。誤った解釈をしていたところもあり、(停止処分が)30日を超えるものではないと判断しました。騎乗停止と同じ形で騎手の不服申し立ての権利を与えなければならないので、今週は騎乗できることになります」と説明。今後は全ジョッキーに範囲を広げて、調査が進められる。

 ▽施行規程 日本中央競馬会競馬施行規程147条19号では競馬の公正確保について、業務上の注意義務に違反した騎手に対して以下の制裁規定を設けている。期間を定めて調教、もしくは騎乗を停止、戒告、または50万円以下の過怠金が科される。同じ事例では15年3月にルメールが通年免許でのデビュー前日に調整ルームで携帯電話を使用、30日間の騎乗停止処分を科せられた。11年5月の大江原圭、13年7月の原田敬伍を含め、今回が4例目となる。

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