【ダービー卿CT】インダストリア 中山マイルで“鬼脚”重賞初V!宮田師「上でもやれる」

[ 2023年4月2日 05:00 ]

<ダービー卿CT>レースを制したインダストリア(撮影・村上 大輔)
Photo By スポニチ

 中山名物の古馬ハンデ重賞「第55回ダービー卿チャレンジT」が1日、中山競馬場で行われ、戸崎圭太(42)騎乗の3番人気インダストリア(牡4=宮田、父リオンディーズ)が上がり3F33秒4の豪快な末脚で差し切った。中山マイルは3戦3勝。5度目の挑戦で重賞初勝利を果たした。

 三たび末脚爆発。中団外から伸びたインダストリアが急坂で一気に加速する。あっという間に先行勢をのみ込むと、追い込む切れ者ジャスティンカフェの追い上げを許さず。「早めに動いて外を回り過ぎかなと思ったが、馬を信じて追った。最後は爆発してくれた」と戸崎。中山マイルは3戦3勝。無敗の庭で初タイトルをつかんだ。

 父リオンディーズ譲りの激しい闘争心の持ち主。稽古でもスタッフが手を焼くほどだが、この日はパドックから平常心を保っていた。宮田師は「いつもよりお利口さんでリズム良く競馬に向かえた。いい目つきをしているなと感じていた」と振り返る。近況は後方からの競馬が続いていたが、この日は4角6番手の“射程圏”を確保。鞍上も「返し馬から落ち着いていた。最後の脚はいいものがあるし、これからますます成長していってくれるはず」と伸びしろを証言する。

 サラブレッドの心臓ともいわれる蹄が薄い体質で、次走は慎重に見極める方針。指揮官は「馬体がパワフルになれば、それだけ地面を叩く力が強くなる。藤沢(和雄)先生も“順調に馬を成長させれば最後は爪にくる。そこまで持っていけよ”とよくおっしゃっていた」とネガティブには捉えていない。進化の証と向き合い、同馬にとっての最適鞍を探す。「今回のような条件であれば上でもやれると思う。異なる距離やダートなどさまざまな道を通ったが、今後はマイル路線でタイトルを積み重ねていきたい」。3歳時にははね返されたG1の壁も、今のインダストリアなら。

 ◆インダストリア 父リオンディーズ 母インダクティ(母の父ハーツクライ)19年4月23日生まれ 牡4歳 美浦・宮田厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績9戦4勝(重賞初勝利) 総獲得賞金1億680万6000円。馬名の由来は物語に登場する架空の地名。

続きを表示

2023年4月2日のニュース