馬も人間も「歯」が命

[ 2022年11月13日 05:00 ]

歯列矯正後は、口を隠さないで笑えるようになったことが一番嬉しかったなぁ
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 私は「出っ歯」だった。それが原因でオーディションに落ちることも何度もあったし、自分でもコンプレックスで、笑う時は必ず手で口を隠していた。

 21歳の時、意を決して歯列矯正をした。総額100万円!人生で初めて組んだローンだ。

 2年後、美しい歯並びになった私に舞い降りた仕事は「歯磨き粉のCM」だった。「歯並びが一番美しい」という理由でオーディションに受かったと聞き、涙が出るほどうれしかった。

 実は、競走馬にとっても歯は命。馬は臼歯ですりつぶしながら食べるが、この時、歯も少しずつ削られている。

 放っておくと歯はどんどんすり減り、手が切れてしまうほど臼歯の縁が鋭くなる馬もいるそうだ。

 こうなると口の中が切れ、その痛みで食欲が落ちたり、かみ合わせが悪くなって食べこぼすなど食事に影響する。

 さらに口の中に痛みがあると、ハミ(騎手がレースで馬をコントロールするのに必要な馬具で、口の中に入れる)も効かなくなってしまうのだ。

 そこで競走馬は「整歯」をする。個体差はあるが半年に1、2回、ヤスリなどを使って、とがった歯を削るそうだ。歯は美と健康の基本だと改めて思った。プリンセスカップは、フジラプンツェルから。3連複軸2頭で(5)(3)から(1)(8)(10)。各500円で計1500円。

 ◇六車 奈々(ろくしゃ・なな)1973年(昭48)12月2日生まれ、京都府出身の48歳。グリーンチャンネル「岩手競馬Presents M'sTV」メインMC。

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