【英G1プリンスオブウェールズS】シャフリヤール4着…日本馬初制覇逃す ステートオブレスト逃げ切りV

[ 2022年6月16日 05:10 ]

英G1プリンスオブウェールズSで4着に敗れたシャフリヤール(右から2頭目)(ロイター)

 英国G1「第129回プリンスオブウェールズS」が15日(日本時間同日深夜)、アスコット競馬場で行われた。ドバイシーマクラシック1着から海外G1連勝を狙った日本馬シャフリヤール(牡4=藤原)は直線で伸びを欠いて4着。ロイヤルアスコット開催での日本馬初Vはならなかった。JRA発売の単勝オッズで4番人気だったステートオブレストが鮮やかに逃げ切った。

 壁は厚かった。5頭立ての2番手を追走したシャフリヤール。道中、鞍上のC・デムーロは逃げたステートオブレストを徹底マークする形で進めた。陣営の思いを背負って、最後の直線へ。だが、海外の強豪が手ごわい。最後まで距離が詰まることはなかった。ゴール前、力尽きて4着。C・デムーロは「ドバイの時にあった加速がなかった。勝つことができなくて非常に残念です」と肩を落とした。

 アスコット競馬場の高低差は中山の約4倍となる22メートル。これまで経験したことがない未知の舞台はあまりにも過酷だった。藤原師は「状態が凄く良くて、天気も良かったのでチャンスは大きいと思っていたけど、やはりタフなコース」と振り返った。

 日本馬のプリンスオブウェールズS参戦は15年スピルバーグ、16年エイシンヒカリ、19年ディアドラ(全て6着)以来4頭目だったが、日本馬初Vの偉業はならず。昨年の日本ダービー、今年3月のドバイシーマクラシックに続く3カ国G1制覇もお預けとなった。

 だが、世界制覇の道のりはまだ始まったばかり。出否は未定ながら、秋はフランスG1凱旋門賞(10月2日、パリロンシャン)に登録済み。藤原師は「これだけの馬だから。(いろんな)世界に挑戦したい。どの世界が合うのか」と常にチャレンジ精神を持って、世界と向き合う。異国の地で勇敢な走りを見せた昨年のダービー馬。へこんでいる暇はない。この敗戦を糧に前へと歩んでいく。

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2022年6月16日のニュース