【桜花賞】決め手のベルクレスタ!最後の坂でゴボウ抜き

[ 2022年4月9日 05:30 ]

ベルクレスタ
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 今春スタートの新企画「G1展開王」。開幕戦となった高松宮記念は週中に推した3頭がワンツースリー。先週の大阪杯は結論で取り上げたレイパパレが3番人気で2着に入った。今週も展開を読み解き、勝ち馬をあぶり出す。

 連載1日目はフェアリーSの勝ち馬ライラックをピックアップした。京都競馬場の改修工事に伴い、今年も桜花賞はBコース替わり1週目で実施される。開催を重ね、荒れた内ラチ沿いがカバーされ、先行勢が圧倒的に有利という内容だった。そして第2回は阪神芝のデータ分析。先週は4角4番手以内の馬が【7・5・2・30】の大活躍。好位で運べるアルーリングウェイを取り上げた。

 だが、出走メンバーが確定した木曜で状況はガラリと一変した。6頭で残り2枠をかけた抽選はパーソナルハイ、カフジテトラゴンと逃げ馬の2頭が当選。しかも、そろって内枠に入った。神のいたずらか、今までの展開予想は全てリセット。振り出しに戻った。

 ここ3走のダート戦で先手を主張し続けているカフジテトラゴン。武英師は「怖がりな面があるので、ハナが理想です」と意気込む。逃げ馬にとって、絶好の1枠2番。すんなり行くか。いや、1頭を挟んで2枠4番に入ったパーソナルハイも譲らない構え。荒木助手が「この枠なら行くしかないでしょう」と話せば、鞍上の吉田豊も「僕を乗せるってことはそういうこと(逃げて2着の赤松賞のような競馬)なんじゃないかな」と言う。今週からBコース替わりとはいえ、抽選突破の2頭がハナ争いでバチバチ。展開が見えてきた。

 序盤から飛ばす。この2頭にある程度ついていく先行勢にとっても、厳しいと言える展開。週中の真逆、差し馬の浮上だろう。とはいえ、チューリップ賞の勝ち馬ナミュールはまさかの大外。スタートに課題を残している上、道中の距離ロスを考えるとリスクが大きい。真ん中の枠で決め手がある馬…。そう、ベルクレスタだ。

 重賞未勝利馬だが、ここ2走は着順以上の走り。前々走・阪神JFは3角付近から早仕掛けで6着。前走・クイーンCは五分のスタートから中団につけたが、道中で前の馬が下がってきてズルズルと後退。4角で16頭立ての最後方だった。それでも直線は上がり3F33秒4と出走メンバー最速の脚で3着。決め手は世代トップと言える。直線で待ち受ける最後の急坂。バテていく先行勢を尻目に、一気に突き抜ける。

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2022年4月9日のニュース