【若葉S】シュヴァリエローズ キタサンブラック魂継承だ!G1・7勝の偉大な厩舎先輩を追う
注目の3歳馬にスポット当てる「Road to Classic」。今週は皐月賞最終トライアルが東西で行われるが、20日の阪神メインは芝2000メートルで争われる「若葉S」。過去にはここをステップに、数多くの名馬がG1馬へのし上がった。21年の始動を迎えるディープインパクト産駒のシュヴァリエローズが牡馬クラシック戦線へ名乗りを上げる。一方、同日の中山メイン「フラワーC」は桜花賞へ向け、賞金加算を狙う馬が集結。良血レーヴドゥラプレリが本番への切符を狙う。
混とんとした牡馬クラシック路線に殴り込みをかける。昨年暮れのホープフルS5着のシュヴァリエローズが若葉Sから始動する。
ホープフルSはスタートを決め、後方で折り合いに専念。直線は馬群を割って、上がり3F36秒5の末脚で追い上げたが、上位4頭とは位置取りの差が結果に影響した。久保助手が前走を振り返る。
「前走はもう1列前の位置が取れていれば、違った結果になっていたかなとは思います。最後はいい脚で差を詰めてくれたし、改めて能力を確認できました」
前走後はリフレッシュ放牧に出て、英気を養った。帰厩後も順調に調整を積み、1週前はCWコースで3頭併せの一番後ろからスタート。直線は外へ進路を取り、力強い脚色で同入し、6F78秒3の好時計を刻んだ。久保助手は「先週はかなり追いかける形になりましたが、動きは力強かった。しっかりと負荷をかけられて、今年の始動戦へ向けて順調に仕上がっています」と手応えをつかむ。
厩舎の先輩でG1・7勝を挙げ、16、17年の年度代表馬に選出されたキタサンブラックはデビューから3連勝で皐月賞へ出走。結果は3着に敗れたが、そこから着実に地力を強化し、名馬への道を歩んだ。「(キタサン)ブラックと比較するのはかわいそうですが、能力は高いと思っています」と評価する。「今後はもう少し体に幅が出てほしいです。相手なりにしっかり走るタイプなので、権利を獲って皐月賞へ向かえればいいですね」。やはり今年もディープ産駒か。そううならせるような勝ちっぷりでクラシック戦線に名乗りを上げる。
≪10頭中7頭が勝利≫母ヴィアンローズはフランスでデビューし、通算成績は10戦4勝。重賞勝ちは05年ノネット賞(G3)の1勝に加え、同年のリステッド競走・ファンランド賞を勝利した。母としてはデビューした10頭中のうち7頭がJRAで勝利を挙げている。シュヴァリエローズの5歳上の半兄アジュールローズ(父ヴィクトワールピサ)は16年に500万→プリンシパルSを連勝。ダービー(12着)に駒を進めた。
▽若葉S 85年に中山競馬場の別定の芝2200メートルのオープン特別競走・若葉賞として施行された。88年のみ中山競馬場の改修工事により、東京競馬場で施行。89年に現在の若葉Sに改称された。91年に負担重量を定量へ変更。上位2着に入線した馬に皐月賞の優先出走権が与えられるようになった。00年から阪神競馬場に舞台を移し、03年から負担重量を馬齢に変更。85年シリウスシンボリ、91年トウカイテイオー、93年ビワハヤヒデ、95年ジェニュイン、07年ヴィクトリーがのちにクラシックを勝利している。
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