【ドバイターフ】アーモンドに「青」の壁 地元の意地見せる

[ 2019年3月29日 05:30 ]

ドバイターフにドリームキャッスルを出走させるゴドルフィンのサイード・ビン・スルール師
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 いよいよ明日に迫ったドバイ国際競走。ドバイターフ(日本時間30日深夜0時20分、メイダン)に出走する日本最強馬アーモンドアイの挑戦を、海外のライバル陣営はどう見ているのか。ターフに出走馬をスタンバイさせている香港、アイルランド、地元ドバイの陣営に直撃。白旗ムードの中、強気の姿勢を貫いたのは…。やはり地元の意地を見せたい「青の軍団」だった。

 アーモンドアイが海外デビューを果たすドバイターフには、世界各国の名トレーナーも自慢の管理馬を送り込む。まずは日本と並ぶアジアの“競馬大国”香港。リーディング獲得経験もあるトップトレーナーのキャスパー・ファウンズ師はサザンレジェンドで挑む。日本メディアと告げて取材を申し込むと「うちの馬じゃなくてアーモンドアイのことが聞きたいんだろ」と苦笑い。機嫌を損ねたのかと思いきや「実は私も合えるのを楽しみに来たんだ」とウインク。「調教も実際に見たがビューティフルでエキサイティングな馬だ。生で見ることができて、とてもうれしいよ」と完全にファン目線。「うちの馬も非常にいい状態だが、まだ彼女を倒すには足りない。レースで少しでも近づけるよう祈っている」と、管理馬よりアーモンドアイのレースぶりに興味津々だ。

 アイルランドの名門A・オブライエン厩舎は、アイキャンフライで参戦するが、こちらも諦め気味。クールモア陣営のマット・グリーズン氏はアーモンドについて「ジャパンCの映像も見たが、とにかく凄い馬だ。実際にレースを見られるのが楽しみ」と絶賛。「アイキャンフライも前走の内容が良かったので、いいレースはしてくれるはず。でも勝つのは彼女だと思うよ」と言い切った。

 アーモンド確勝ムードの中、唯一、気を吐いたのが地元ゴドルフィン。専属トレーナーのサイード・ビン・スルール師は3連勝中のフランケル産駒ドリームキャッスルで対抗する。「彼女は間違いなくスーパースターフィリー(牝馬)だ」。まずはライバルに最大級の賛辞を贈った上で続けた。「でもドリームも(前哨戦の)ジェベルハッタは強かったし、今年はメイダンでは負けていない。調教でも素晴らしい動きを見せている。彼女がスーパーホースなら、我々の馬はゴールデンホースだ」と語気を強めた。「勝てるか」の質問には「そうなればいい」としたが、表情には鬼気迫るものがあった。

 昨年のドバイターフも日本馬優勢の下馬評だったが、勝ったのはゴドルフィンのベンバトルだった。今年も同じシーンが繰り返されるのか。アーモンドにとって、青の勝負服が最大の難敵となるのは間違いない。

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