新元号の下で新たな道歩む赤嶺

[ 2019年3月29日 05:30 ]

最終騎乗を終えて騎手に別れを告げた赤嶺亮
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 【地方からの風】「最後の開催で1つは勝ちたいと思っていたので初日(18日4R)に勝てて良かったです」

 そう言ってはにかんだのが新元号が発表される4月1日付で調教師に転身する赤嶺亮(32=大井)。21日の大井5R(マルヨジョージア4着)でラスト騎乗を終え、05年10月デビューから約13年半、通算3942戦187勝の成績でステッキを置いた。

 父は同じ大井の赤嶺本浩師。子供の頃からその後ろ姿を見続けてきたことに加え「身長が高く、減量で苦労した」(亮)こともあって若くして受験を決意していた。試験は4回目での合格。「2回目を受けたあたりから自分に明確な方向性が見えてきて一生懸命やった。受かった時はホッとした」と心境を吐露した。騎手としての思い出はゴーディーで勝ったサンタアニタトロフィー(12年)というが「まさかゴーディー(牡11)より僕の方が先に引退するなんて思わなかった」と苦笑いした。

 今後は大井の村上頼章師付の調教師として開業まで研鑽(けんさん)を積む。「若いうちの方が自分で調教できるし、フットワークの軽さが生かせる」の言葉通り、北海道のセリへ行ったり、JRAでの研修も積極的にこなす予定だ。最後の騎乗の後は家族や親戚が集まって労をねぎらっていたのが印象的なシーン。“赤嶺ファミリー”の結束が新元号の下、歩み始めるトレーナー人生を後押しするはずだ。

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2019年3月29日のニュース