【クイーンS】スザンナ連覇へ“視”界良好!目力にヤル気「キラキラ」

[ 2016年7月27日 05:30 ]

目をキラキラ輝かせ、連覇へやる気のメイショウスザンナ

 連覇へ“視”界良好!!札幌開幕週のメインは夏女決定戦「第64回クイーンS」。登録メンバー最年長7歳のメイショウスザンナが、心身共に充実期を迎えている。好走したと思えば大敗するムラ駆けタイプの馬だが、今回は「キラキラしている」“目力”から陣営もヤル気を感じ取っている。闘争心あふれるスザンナが、重賞初制覇を成し遂げた思い出の地で再び躍動する。

【クイーンS】

 札幌ファンのド肝を抜いた衝撃Vから、はや1年。メイショウスザンナが史上3頭目の連覇を懸け、再び北の地へ降り立った。昨年は、大敗と好走を繰り返すタイプとあって10頭立て7番人気。その低評価をあざ笑うかのような鮮やかな差し切りで、初の重賞タイトルを手に入れた。

 メンバー最年長の7歳を迎えたが、ムラ駆けは相変わらず。昨年クイーンS後は3戦連続2桁着順も、続く中山牝馬Sはブービー15番人気で3着。昨年から調教をつけている矢野助手は「走るも走らないも気分次第の馬なんです。とても賢い馬で普段からちょっと頑張ると、楽をしようとすぐ手を抜いてしまう」と分析。放牧先でも“ワガママおばさん”と呼ばれてしまうほどの気ムラさが、成績にも反映されてしまっている。

 ただ、今回は陣営は普段とは違う気配を感じ取っている。「喜怒哀楽がハッキリした馬で、表情が豊かなんです。今は目つきギラギラと輝いていますね」と同助手。馬も人間同様“目は口ほどにものを言う”ようだ。「走りたいという気持ちをため込んでいるんじゃないでしょうか」と、その表情から“ヤル気”を感じ取っている。

 普段からワガママ全開で強い扶助を使わないと指示に従わなかったスザンナだが、陣営は時間をかけて矯正してきた。その苦労が実を結びつつあるのか、ストレスなく走れる精神状態がさらに上の走りにつながっている。「以前はフワフワした走りで乗っていると僕自身が乗り物酔いのような感じになってしまっていましたが、今はそれがない。体に芯が入ってしっかりしてきたのでしょう」と心身両面での充実をアピールした。

 クイーンS連覇を最大の目標に定めて、春先からローテーションが組まれてきた。「ヴィクトリアMもマーメイドSも使わずに、ここ一本に絞ってきました」と同助手。22日に札幌入厩後も順調そのもの。「昨年は輸送で20キロ減りましたが、今年は10キロ。カイバも食べているし毛ヅヤもいい」と目を細める。7歳にして心身共に進化を遂げているスザンナが、再び台風の目となる。

続きを表示

2016年7月27日のニュース