【ヴィクトリアM】超良血ビクトリー OP勝ちなしも「ここでも通用」

[ 2016年5月13日 05:30 ]

洗い場で厩務員に甘えるトーセンビクトリー。超良血の惑星が抽選を突破した

 超良血の惑星が2分の1の抽選を突破してゲートインを決めた。父キングカメハメハ×母トゥザヴィクトリー、全兄のトゥザグローリーとトゥザワールドが重賞勝ち馬のトーセンビクトリー。重賞はもちろん、オープン特別すら勝ったことはないが、高田助手は“G1級”のポテンシャルを認める。

 「まだ成長の余地はありますが、現時点でもかなりのものを秘めていますね。ここでも通用する力はあると思います」

 全兄2頭はデビューから順調に出世してクラシックに駒を進めたが、妹は紆余(うよ)曲折があった。2歳秋の初勝利後、右トモの骨折が判明。7カ月の休養を強いられた。復帰後も500万下を卒業するのに3戦を要した。ただ、夏以降の上昇曲線は“さすが良血馬”と思わせる。500万下、1000万下と2連勝して、重賞初挑戦のローズSが2着ミッキークイーンから0秒2差の3着。その後の秋華賞、自己条件のユートピアSが物足りない内容とあって評価を下げたが、敗因はハッキリとしている。

 昨年の秋華賞は行きたがって伸びを欠いたが、「1600メートル、ましてG1なら掛かることはないでしょう」と高田助手。ペースが速くなることで、むしろ道中のタメが利くはずだ。

 前走の難波Sは首差の辛勝にみえるが、「ジョッキーは“抜け出してソラを使った”と言ってました」。その上で「さすがにG1でそんな余裕はないでしょう」と続ける。最後まで前にライバルを置くことで、かつてない末脚が引き出されるかもしれないのだ。

 先に抜け出したスマートレイアーをかわして、ミッキークイーン&ショウナンパンドラの追い込みを封じる。そんな戴冠シーンがあっても何ら驚けない。

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2016年5月13日のニュース