【エ女王杯】ラキシス男勝りの脚力 4頭目連覇へ“肉体改造”成功!
秋の牝馬頂上決戦「第40回エリザベス女王杯」は15日、京都競馬場で行われる。昨年覇者のラキシスは大一番に向け迫力満点の稽古を消化。前走の京都大賞典では一線級の牡馬相手に4着と力を示した。史上4頭目となる連覇達成へ、万全の態勢で臨む。
【エリザベス女王杯】
荒ぶる闘志を内に秘めたラキシスが史上4頭目の連覇に挑む。昨年とは違い今年は夏場の札幌記念(5着)を使っての臨戦。以前はカイバ食いの細さがネックだったが、今夏の“体質改善”の効果もあり走るフォームに凄みが増し、伝家の宝刀に磨きがかかった。1週前追いはCWコース単走。馬体を沈ませ伸びやかなフットワークでしまい重点に4F54秒6。ラストも反応鋭く馬の行く気に任せて1F11秒8の好時計をマークした。
稽古役の辻野助手は「動きも良く、昨年に比べ体がどっしりとして精神的な成長を感じます。京都大賞典は直線で狭くなったが、強い牡馬を相手にしっかりと脚を使って力のあるところを見せてくれた。今年もいい状態で臨めるし、牝馬同士なら楽しみはあります」と順調ぶりをアピール。
その前走の勝ち馬はその後の天皇賞・秋を制し、今年の年度代表馬と目されるラブリーデイ。スローで究極の瞬発力勝負になったが、上がり3F32秒5と自己最速の末脚で真っ向勝負を挑んで0秒4差4着。収穫の多い内容でまさに“負けて強し”の競馬だった。
陣営が今年から取り組んだ、さらなる高みを目指した調整過程が実りの秋へとつながっている。昨年の有馬記念(6着)から、今年初戦の大阪杯(1着)、宝塚記念(8着)と10キロずつあえて馬体を増やして基礎体力を強化。上質な筋肉をつけた上で、今度は体を絞り込み切れ味に特化した“大人の体”をつくり上げてきた。馬体重の数字は昨年と変わらずとも、きゃしゃな体つきだった昨年とは大きく異なる。「体が緩かった夏場とは今は違う」(辻野助手)。すでに臨戦態勢は整っており、今週は馬をリラックスさせる調整に重きを置く。
天気も味方につける。今週末の関西地方は下り坂予報で、しぶった馬場になれば持ち前のパワーがフルに生きる。格上挑戦だった一昨年(重)は好位からしぶとく伸びて2着。今春の大阪杯(不良)でも一昨年のダービー馬キズナをはじめ、4頭の牡馬G1ウイナーを一蹴。各馬が切れ味をそがれ伸びあぐねる中を、後方からメンバー最速の脚で豪快に突き抜けた。8着に終わった宝塚記念のうっぷんを晴らすべく、偉業達成で“牝馬最強”を証明する。
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