【セントウルS】進化中の8歳リュウジン 横典と再タッグに陣営強気

[ 2015年9月9日 05:30 ]

8歳でも衰え知らずのマヤノリュウジン。直線勝負で一発狙う

 “横典マジック”で悲願の重賞タイトルなるか!秋の阪神開幕戦はサマースプリントシリーズ最終戦「第29回セントウルS」。差す競馬が板についた8歳馬マヤノリュウジンに穴気配。この脚質転換で持ち味を引き出した名手・横山典との久々タッグ結成に、陣営の言葉も力強い。

【セントウルS】

 8歳馬マヤノリュウジンに衰えはみじんもない。むしろ差す競馬が確立されてから進化の走りを続けている。切れ味を最大限に引き出したのは昨夏の福島・バーデンバーデンC(5走前)で初コンビを組んだ横山典だ。小回りコースで先行有利の流れを直線一気に突き抜ける快勝劇。庄野師は「ジョッキーがこの馬の良さを引き出してくれたね」と好騎乗を称えた。

 それからというもの上がり3F33秒台の脚を連発し、年齢を重ねてなお末脚に磨きをかけている。今回は横山典との再タッグ。トレーナーの言葉にも自然と力がこもる。「爪の不安は問題なくここまで順調に調整できている。間隔は詰まっているが時計を2本出してしっかりと乗り込んできた。開幕週だが広いコースはいいし、展開の助けがあればチャンスはある」

 520キロ超の大型馬で使いつつ調子を上げてくるタイプ。長期休養明けだった前走はテンの反応が鈍り10着に終わったが、トップハンデを背負いながら、ラストはメンバー最速タイの3F33秒2の脚で追い上げ存在感を示した。師は「休養明けを1度使ってから、体にも張りが出てきて雰囲気がいい」と上昇気配を口にする。

 これまでスピード自慢がそろうスプリント路線で、一線級を相手に差のない競馬を演じてきた。一昨年のスプリンターズS(15番人気3着)では、当時の戦法だった好位差しで王者ロードカナロアに0秒1差まで肉薄。その後も重賞舞台で僅差の競馬で見せ場をつくるも、あと一歩届かなかった。「今はメリハリの利いた競馬ができるようになった。瞬発力勝負になれば」と師。レースの流れが勝敗を大きく左右する電撃戦。ここも戦い慣れた相手関係がそろい、豊富な経験値が生きてくる。悲願のタイトル奪取へ、陣営は必勝態勢で臨む。

 「秋のG1舞台へは賞金加算が必要になる。昨年(0秒4差5着)も走っているし、今のスタイルでどこまでやれるか。鞍上に全てを託すよ」。名手を背にしまい勝負に全てを懸ける。人気の先行勢がやり合い脚色が鈍れば、ズドンと突き抜けても不思議ではない。

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2015年9月9日のニュース