【天皇賞・春】レッドカドー 昨年3着の雪辱「4強」を撃つ!

[ 2014年5月2日 05:30 ]

決戦の地・京都競馬場で、力強く馬場入りするレッドカドー

 「第149回天皇賞・春」の枠順が1日、確定した。2年連続の参戦となる英国馬レッドカドーは、昨年3着のリベンジを期すべく準備万端。日本のエース格が顔をそろえたが、陣営は「昨年以上の状態」と一歩も引かない構えだ。同レースは2日、前売りされる。

【天皇賞・春】

 朝もやに煙る京都競馬場。午前7時10分、レッドカドーがダートコースに入った。前日(30日)に芝コースで最終追いを済ませており、この日は軽めのメニュー。常歩(なみあし)とダクを交互に繰り返し、歩様を確かめるようにじっくりと2周。途中、向正面奥を東西に走る京滋バイパスをパトカーが緊急走行。静かな競馬場にサイレンの音が鳴り響いたが、動じる様子は全くない。09年4月のデビュー以来、本拠地英国以外に7カ国を渡り歩いて43戦。ライバルにはない経験で培った強じんな精神力こそが、この馬の最大の武器だ。

 コース上で動きを確認したトレヴァージョーンズ助手。引き揚げてきた愛馬の体を丁寧に洗うと、まずは一服。うまそうに煙をくゆらせながら「グッドコンディション」。満足そうな笑みをたたえて続けた。「本当はキャンターをする予定だったが(前日の)雨の影響で砂が固まっていたので無理しなかった。昨年よりもいい状態だ」

 その根拠となるのが馬のシルエット。「この馬は後ろから見て、背中が丸く見えるのが好調のサイン。今年は昨年よりそう見える」と同助手は話す。香港ヴァーズ、ドバイワールドCを経ての参戦は、昨年と全く同じ臨戦過程。1→2着だった昨年に対し、今年は4→6着と着順を落としている点については「香港はその前のメルボルンC(2着)の疲れが抜け切らなかった。ドバイは珍しく雨が降り、時計の速い馬場がフィットしなかっただけ」と敗因を分析。「衰えはないよ」と力強い。

 ジョーンズ助手はスノーフェアリーのエリザベス女王杯連覇にも帯同した厩舎の番頭格。ダンロップ師の信頼も厚い腕利きは日本馬についての情報収集も抜かりない。「ライバルは?」の問いに「4強だろ」と即答した。「フェノーメノは昨年の状態なら当然強敵。ゴールドシップ、キズナ、ウインバリアシオンは前走が強かった。どの馬もワールドクラスのデンジャラスホース。厳しいレースになるのは覚悟しているよ」。一瞬、表情を引き締めたが、すぐにいたずらっぽく笑って付け加えた。「ゴールドシップ(昨年5着)には昨年、先着しているけどね」。余裕の笑みは自信の裏返し。静かにリベンジの時を待つ。

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2014年5月2日のニュース