【大井・羽田盃】ドバイエキスプレス 川島ファミリー夢の結晶

[ 2014年4月22日 05:30 ]

川島正師が管理するドバイエキスプレスは息子の光司厩務員(右)が担当し、鞍上には正太郎が

 南関東3冠ロードの開幕戦となるクラシック「第59回羽田盃」が23日、東京・大井競馬場のナイターで行われる。ダート6戦無敗の13年地方年度代表馬ハッピースプリントに注目が集まる中、3連勝の勢いで立ち向かうのがドバイエキスプレスだ。所属は船橋の名門・川島正厩舎。父・正行師(66)が管理し、騎乗は正太郎(23)、世話役は光司厩務員(21)の兄弟。父子一丸で強敵撃破を狙う。

 川島ファミリー“夢の超特急”が羽田へ向け出発する。5戦3勝馬ドバイエキスプレスだ。担当する川島光司厩務員は、父・正行師と共に当歳時から何度も北海道で同馬を見てきた。「いいね」。2人は共通の感覚を抱いた。そして入厩。「デビュー前から“クラシックに行く馬だぞ”と耳にタコができるぐらい何度も言われました」と光司厩務員は笑顔で振り返った。

 トモ(後肢)に力がついていなかった昨秋のデビュー2戦は2、3着。しかし2歳最終戦で初勝利を挙げると、3歳初戦も断然人気馬を撃破。高いポテンシャルを徐々に発揮し、頭角を現した。重賞級メンバーも出走した雲取賞(準重賞)は3角11番手から直線内を伸びて3連勝。当時の馬場は内が重く、伸び切れない状態だっただけに価値は高い。物おじしない性格で、もまれる競馬は不問。回復力も非凡だ。

 陣営はオーナーと相談し、ステップ競走のS2京浜盃を見送って羽田盃直行を即決。その先の東京ダービー(6月4日)を含めたクラシック本番に、“川島流”の仕上げで精力を注ぎ込む。1週前追い切りは師の指示で単走。19日の最終追い切りは稽古駆けするスマートバベル(牝3=川島一、東京プリンセス賞出走)に半馬身遅れたが、5F62秒9~49秒0~37秒0(強め)と時計は優秀だった。

 「少しだけ重い感じはしたけどいい状態。普段の雰囲気もしっかりしてきた。距離は延びた方がいいし、ドバイの可能性を信じています」。クラシック初騎乗となる正太郎も夢の舞台へ期待を膨らませる。羽田盃4勝、東京ダービー5勝の正行師は「余裕あるローテーションでしっかり乗り込めた。京浜盃馬(ハッピースプリント)や一線級相手は初めてだが、もともとの素質が高いので好勝負になると思う」と自信の表情。“電光石火”の末脚に注目だ。

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2014年4月22日のニュース