被災の18歳女性が騎手に 水沢競馬でデビュー

[ 2014年4月19日 17:17 ]

岩手県奥州市の水沢競馬場でデビュー戦に臨む新人騎手鈴木麻優さん

 東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市出身の新人騎手鈴木麻優さん(18)が19日、岩手県奥州市の水沢競馬場でデビューした。震災後に一度は夢を諦めかけたが、家族の励ましで努力を続け、昨年度の騎手免許試験に合格。国内で8人目の現役女性騎手になった。

 この日は駆け付けた母親らに見守られながら、デビュー戦となった第3レースに臨んだ。結果は9頭中6着だった。

 鈴木さんは中学時代から騎手志望で、中3で騎手を養成する地方競馬教養センター(栃木県那須塩原市)を受験したが、不合格。その後、震災で気仙沼市の自宅が大きな被害に遭い、夢を断念しかけたが、家族の激励もあり、高1で再挑戦し合格。高校は中退してセンターで訓練に励んだ。

 母暁子さん(41)は「ここまで来るのにハードルもあった。無事にデビュー戦を終えてほっとしました」と笑顔を見せた。

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2014年4月19日のニュース