【みやこＳ】ケイアイレオーネ、圧倒的な迫力！残り２Ｆでグッ

幸を背に坂路を駆け上がるケイアイレオーネ

　京都のメーン、みやこＳ（１１月３日）追い切りが３０日行われ、シリウスＳで古馬を一蹴した３歳馬ケイアイレオーネがさらに上昇ムードだ。

【みやこＳ】

　ケイアイレオーネは主戦の幸を背に坂路で単走。開場から３０分以上が経過し、すっかり馬場が荒れた時間帯だったが、残り２Ｆでグッとペースを上げると、ラスト１Ｆ１３秒１（４Ｆ５２秒７）でまとめてみせた。「体が大きい分、楽に走っていても時計が出るな」と感嘆した西浦師。前走が５６４キロの大型馬で、チップを蹴散らしながら突進する姿には圧倒的な迫力があった。

　幸も十分な手応えを感じている。「しまい気を抜く面があるので、ステッキを入れてビシッとやっておいた」。この馬を語る上で、ステッキの話題を抜きにはできない。幸は、そこは心得ているよとばかりに、話を脱線させた。「前走（シリウスＳ１着）も相当な数のステッキを入れた。もし、あれがドバイだったら、また騎乗停止になっていたかな？」

　今春のＵＡＥダービー（１０着）。後方であえぐ同馬を幸は必死に激励したが、そのステッキの数が制限を超えたとして、幸は騎乗停止を科せられた。今はもう笑い話となる自虐ネタだが、今もこの馬とステッキは切っても切り離せない。「勝負どころで、どうしてもズブくなる」と幸。４角手前からのステッキ連打は、ここが勝負だと馬に伝えるゴングのようなものなのだ。

　「重賞で３着が続いたが、前走は成長分と調教の良さがかみ合って勝てた。今回が試金石。スローにはなってほしくないな。京都の１８００メートルは最初のコーナーまでにポジション争いがあるので、ペースが遅くなることはないとは思うが」（幸）。過去１２戦で１０度の手綱を取ってきた。相棒のことは知り尽くしている。今回も４角手前、幸のステッキが重賞連勝へのゴングとなる。