【ヴィクトリアM】ヴィルシーナ 悲願のG1獲りへ“今度こそ”

[ 2013年5月7日 06:00 ]

G1初Vの大チャンスを迎えたヴィルシーナ

 ヴィルシーナは桜花賞から秋華賞までは4戦連続でジェンティルドンナの2着に敗れた。そのライバルは、ジャパンCで前年の年度代表馬オルフェーヴルを負かし、最強馬の称号を手に入れた。もう、生まれた時代が悪かった…と思うしかない。宿敵不在のここは悲願達成への最大のチャンス。安田助手が全休日の月曜朝、愛馬に熱い視線を送りながら、決意を語った。

 「今回はジェンティルもいない。“今度こそ”という思いですね」

 何としても手に入れたいG1のタイトル。13年春はこのレースを最大目標に、強豪牡馬が集結した大阪杯から始動した。

 レースは持ち味のスピードを生かし4番手キープ。最終4コーナーでは内にいたエイシンフラッシュに馬体を併せようと、鞍上・内田が激しく手綱をしごいた。そこへ外からオルフェーヴルが襲い掛かってきた。ダービー馬2頭に揉まれる苦しい展開。それでも0秒8差の6着に踏ん張り、能力の高さを示した。

 「前回は確かに相手は強かったが、勝負どころでズブさを見せていた。“次はもっと良くなる”と、内田ジョッキーが言ってくれたし、そこに期待したいですね。1回使った上積みはあるし牝馬同士なら」

 強い馬と戦えば、馬はそれだけ強くなる。ジェンティルドンナ、オルフェーヴルに真っ向勝負を挑んだ経験は必ず生きてくる。最後に勝ち星を挙げたのが、同舞台で行われた昨年2月のクイーンCだった。マイル戦はそれ以来となる。

 「マイルは久々になるが、ゲートは速いし自在性がある。流れが落ち着いてくれればいいね」

 そのクイーンCは2番手から上がり3F33秒6の切れ味を発揮し、楽に抜け出した。思い出の舞台で、1年3カ月ぶりに“勝利の女神”を呼び戻す。

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2013年5月7日のニュース