【ヴィクトリアＭ】レインボーダリア、前哨戦手応え！にじみ出る闘志

ヴィクトリアマイルで、昨年のエリザベス女王杯に続く栄冠を狙うレインボーダリア

　今週も関東馬だ！今週は古馬牝馬の頂上を決める「第８回ヴィクトリアマイル」が東京競馬場で行われる。春のＧ１・４連勝中の関東陣から自信を持って送り出すのがＧ１馬レインボーダリア。前哨戦はあえて牡馬相手のマイラーズＣを選択、ハイレベルの激戦を経験させ本番に備えた。昨秋エリザベス女王杯に続く２つ目のＧ１制覇に向けて、準備を万端整えている。

【ヴィクトリアＭ】

　レインボーダリアが綿密なＧ１戦略で再び女王を見据える。昨秋エリザベス女王杯でＧ１初制覇。放牧を経て、始動戦にあえて強豪牡馬が集まるマイラーズＣが選ばれた。目先の１勝を獲るなら、同じ週に行われた福島牝馬Ｓや他のレースもあった。

　結果は直線で外からグイグイ伸び、勝ったＧ１・２勝馬グランプリボスとは０秒３差の７着。１分３２秒９は自己最速。三浦助手は「休み明けだったが、よく伸びた。かなり強い男馬相手に見せ場はたっぷり。マイルにも対応してくれた。やっぱり、力はある」と回顧。本番と同じマイルへの適応力も十分に把握できた。負けはしたが、本番につながる始動戦だった。

　中間は型通りに体調もアップ。１週前の１日は、Ｗコースを軽快な脚さばきで流した。柔軟な身のこなしで上昇曲線は急カーブを描いている。二ノ宮師は「冬に休ませて無理させなかったことが、むしろ良かった。前走は冬毛が出ていたが、使って張りが出た。体が軽くなった」と目を細めた。さらに「いい時のうるさい面。突然立ち止まったりするしぐさが表に出ている。気持ちが楽になったので、走りたいんだろうね」と指揮官は分析。プラスアルファは確実だ。

　常に全力投球。デビューから２９戦、掲示板（５着以内）を外したのはわずか４回だけ。キャラは確かに地味！？でも、変動の激しい牝馬には珍しい堅実性が武器だ。泥んこ馬場の中、断然人気ヴィルシーナを首差差し切ったエリザベス女王杯の戴冠劇は、フロックではない。厩舎のスポークスマンの三浦助手も「体調はグンとアップしている。マイルを続けて使うのも必ずプラスになると思う。牝馬同士のここならチャンスは十分ある」とボルテージは最高潮。春の府中で、淀の美酒を再び…の思いだ。