【大阪杯】オルフェーヴル、最高のスタート!昨年の悪夢吹き飛ばした

[ 2013年4月1日 06:00 ]

大阪杯を勝ったオルフェーヴル

 大人のオルフェを見せつけた。大阪杯が阪神競馬場で行われ、G1・5勝馬オルフェーヴルが登場。折り合いピタリ、追われて豪快。今年の始動戦を大人びた競馬でクリアし、究極の目標である凱旋門賞(10月6日、フランス・ロンシャン)に向け、最高のスタートを切った。

【レース結果】

 大人のオルフェーヴルが、そこにいた。道中は中団やや後方。しっかりと折り合い、池添の指示に従い続けた。4コーナー手前で大外から豪快に上がる。残り250メートルで先頭。グッと四肢を沈ませ、鋭く伸び続けた。外からショウナンマイティが迫ったが手綱には最後まで余裕あり。ラストは流して半馬身差完勝。休み明け、58キロも関係なし。危なげなく今季初戦を飾った。

 スタッフに迎えられた池添の第一声は「あー、ホッとしたあ」。そしてパートナーを称えた。「この馬の競馬をすれば大丈夫だと思っていた。休み明けでいつもより反応が鈍く、少しモタモタしたが、強く合図を送ったらグッと反応した。大したもの。最後は詰め寄られたが、着差以上に余裕があった」

 昨秋は凱旋門賞、ジャパンCとも2着。有馬記念を見送り、状態を根本から立て直した。そのかいあってパドックでは6キロ増の464キロ。トモ(後肢)はパンと張り、栗毛の馬体は滑らかに輝いた。単勝1・2倍。主役の登場を待ちわびたファンはG2のファンファーレなのにG1並みの手拍子を送った。「凄く長い一日だった。本当に緊張した」(池添)。昨年の始動戦は阪神大賞典。道中で逸走し、懸命の追い上げむなしく2着。あの一戦から歯車が狂っただけに、今年はどうしてもスタートを落とせなかった。

 ドバイシーマクラシックにトレイルブレイザーを出走させた池江師はドバイで勝利を確認した。「先を見据えた仕上げで臨み、その状態でどれだけ走れるかがテーマだった。上々の滑り出し。休み明けを叩いたことで、次はもっと反応が良くなる」

 注目の次走は天皇賞・春(4月28日、京都)か宝塚記念(6月23日、阪神)か。池江師は「未定。オーナーと話し合って決めたい」。ゴールドシップとの初対決、ジェンティルドンナとの再戦、そして3強激突。どちらの選択肢にしても夢がある。秋はもちろん凱旋門賞。現地で経験を積むため、6日に渡仏する池添は「この馬が世界で一番強いと思っている。このまま突き進んでほしい。そこ(鞍上)に僕がいられたらいいですね」。最高のリスタートを決めたオルフェ。世界最高峰、今年こそ上り詰めてみせる。

 ◆オルフェーヴル 父ステイゴールド 母オリエンタルアート(母の父メジロマックイーン)牡5歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・(有)サンデーレーシング 生産者・北海道白老町(有)社台コーポレーション白老ファーム 戦績18戦10勝(うち海外2戦1勝) 総獲得賞金12億3973万円(うち海外9904万8000円)。

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