【凱旋門賞】スミヨン独白「オルフェは勝つ資質を備えている」

[ 2012年10月2日 06:00 ]

既に息ぴったりのオルフェーヴルとスミヨン

 運命の1週間が始まった。オルフェーヴル(牡4=池江)が挑む凱旋門賞(7日、フランス・ロンシャン)へ、いよいよカウントダウン。鍵を握る鞍上、クリストフ・スミヨン(31)が1日、スポニチ本紙の独占インタビューに答え、「日本に朗報を届けたい」と意気込んだ。

 ――いよいよ大一番が迫ってきた。

 スミヨン 凱旋門賞はフランスで競馬に携わる全てのホースマンが1年間の最大目標にしている一戦。今年はオルフェーヴルという日本最強の素晴らしいパートナーと巡り合え、これまでとは違った充実感を感じながらワクワクしています。

 ――前哨戦のフォワ賞は完勝だった。

 直前に芝コースの追い切りに騎乗して状態の良さは確認できたので、休み明けでも初戦から力を出せると思っていました。特殊なロンシャンのコース形態を馬に教えること、本番への余力を残しながら勝つこと。戦前に考えていた2つの課題が達成できた。2着ミアンドルはサンクルー大賞でデインドリームを破っている強い馬。それを問題にしなかったのだから、さすが。前哨戦としては完璧な内容でした。

 ――前半は多少行きたがった。

 レース前から少しテンションが上がっていたし、ペースも遅かったので、あの程度は仕方ありません。それでも、すぐに納得してくれたし、調教で何度も騎乗した経験が生きました。本番では頭数が増えて必ずペースが上がるので、折り合いに関しては、もう心配していません。

 ――直線ではインを選択。

 フォワ賞当日に仮柵が外されたので、あの日の馬場は内が良かった。外に持ち出すつもりはレース前からありませんでした。

 ――仕掛けてからの反応は?

 想像以上に加速力が素晴らしく、思ったよりも早く先頭に立ってしまいました。抜け出してからは多少馬場を気にしていたけれど、これも2回目となる次は慣れてくるはず。直線で手前(軸脚)を替えなかったように、馬にはまだ余力が十分にあった。レース後、息もすぐに入っていましたし本当に凄い馬。凱旋門賞を勝つ資質を十分に備えていると確信しました。

 ◆クリストフ・スミヨン 1981年6月4日、ベルギー生まれの31歳。仏ブータン厩舎の見習騎手として97年デビュー。凱旋門賞は03年ダラカニ、08年ザルカヴァの2勝。10年天皇賞・秋(ブエナビスタ)で日本G1初制覇。今年はディープインパクト産駒ビューティーパーラーで仏1000ギニーV。

 ≪フォワ賞VTR≫アヴェンティーノが逃げてスロー。1番人気オルフェーヴルは序盤、やや折り合いを欠いたが、じきに折り合った。直線はインへ。アヴェンティーノが進路を譲ると、ラチ沿いを力強く伸びて残り300メートルで先頭。2着ミアンドルの追い上げを1馬身差振り切った。

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