【セントライト記念】フェノーメノ“路線決定戦”だ

[ 2012年9月11日 06:00 ]

セントライト記念は重要な一戦となる蛯名フェノーメノ

 今週の中央競馬は連続3日間開催で行われる。月曜中山メーンは、菊花賞トライアル(3着まで優先出走権)「第66回セントライト記念」。注目はダービーで惜しくも2着に敗れた関東のエース候補フェノーメノだ。ひと夏を越して心身共に成長。ここ目標に牧場、トレセンで順調に調整され好仕上がりを見せる。今後の路線を決める上で重要な一戦。秋初戦から全開ムードだ。

 写真判定23センチの鼻差2着に泣いたダービーから約3カ月。関東期待のフェノーメノが秋の始動戦を迎える。激闘を演じたダービー後は、北海道のノーザンファーム空港牧場へ放牧。トレセン入厩前の育成時に過ごした第二の故郷でリフレッシュした。戸田師は中間に何度も牧場へ足を運び、愛馬の状態をチェックしてきた。

 「しっかり乗り込んでもらって、馬の形が変わってくるのが実感できた。トモ(後肢)に張りが出てバランスが良くなり、フットワークが力強くなった」

 充実した夏休みを過ごし8月15日に帰厩。ここまで順調に乗り込まれてきた。1週前の6日には蛯名がダービー以来の騎乗。Wコースで先輩オープン馬ラッキーバニラと併せて豪快に4馬身突き放した。鞍上は「追ってから重心が沈むようになり、走りのフォームが変わってきた。バランスが良くなっているし重厚感が出てきた」と確かな成長を感じ取っている。

 陣営の期待以上に成長したフェノーメノだが、秋初戦が今後を占う重要な一戦となる。クラシックの菊花賞(10月21日、京都)か、強豪古馬相手の天皇賞・秋(10月28日、東京)か。指揮官は「走りやすくて能力を出せる舞台を選んであげたい。今回の結果で秋の路線を考えたい」と話した。

 左回りの東京コースはこれまで3勝、2着1回と好相性。だが、右回りの中山では2戦して7、6着に敗れた。菊花賞に向かうのなら、ここはあっさりクリアしておきたいところだ。

 師は「春より力をつけているし、多少は不器用さが出ても力で補ってくれると思う」。蛯名は「(右回り?)まあ、見ててよ。今回の結果を見れば分かるから」と力を込めた。結果を出していない舞台でどんなパフォーマンスを見せつけるのか、注目の時が迫ってきた。

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