【ヴィクトリアM】水野師とイサベルのイキイキコンビ

[ 2012年5月10日 06:00 ]

<ヴィクトリアM>マイネイサベルの調教にまたがる水野師

 【G1ドキュメント=9日】午前6時の開門直後の美浦。小田はWコースにクギ付けだった。水野師が騎乗したマイネイサベルが軽やかに走っていたからだ。スムーズに折り合い、外ラチ沿いへ。手綱を抑えたまま、力強いフォームで駆け抜けた。実の入った体が印象的だ。引き揚げてきた水野師を追いかけると「すぐ次の馬に乗るから、その後で」の返答。調教師転身7年目とはいえ、まだ39歳。精力的に調教をつける姿は若々しい。

 次の調教が無事終了すると、師の方から報道陣の輪に入ってきた。「うん、いつものパターン。先週ラスト1Fで気合をつけてあるから、きょうは馬なりで。馬も元気。左、右は関係ないと思っているが、結果的に広い左回りのマイルでは崩れていないから」

 マイル参戦は3歳時のクイーンC2着以来、1年3カ月ぶりだが、そのレースは勝ったホエールキャプチャと3/4馬身差。さらにさかのぼって、新潟2歳Sが思い出の重賞初V。師の言う通り、左回り&マイルに限れば、2戦1勝、2着1回と完璧な成績だ。

 小田は前走・福島牝馬S(5着)でデビュー最高の468キロにまで増えていた点に注目していた。師に切り込むと「充実?それもあるだろうね。このところカイバもしっかりと食べている。マイルなら折り合いの心配もないし、前に壁をつくって脚をためられれば」とトーンは上がる一方。とどめは「今年は抜けた馬がいないからね!!」と力強い言葉。人気薄でこそ激走するお宝馬。小田は何かありそうな予感がした。

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2012年5月10日のニュース