【菊花賞】ウインバリアシオン“弱点”対策万全

[ 2011年10月18日 06:00 ]

<菊花賞>オルフェーヴル3冠阻止へツメを研ぐウインバリアシオン

 ウインバリアシオンの馬房をのぞくと馬は不在。担当の竹邑厩務員が敷き詰められたウッドチップを掘り返していた。「あった」。その手にはチップにまみれた長さ30センチ、幅10センチほどの帯。爪に巻くバンデージだ。洗い場につながれた愛馬のもとへ。これに泥と油脂を混ぜた軟膏(なんこう)を塗って、両前の爪に巻いた。保湿と保護が目的だ。

 春に右前脚を裂蹄。「弥生賞の時には割れていた」と振り返る。縦に亀裂が入ったため、それが広がらないように苦心の連続。その亀裂もダービー後の放牧で消えた。

 「帰厩後すぐの削蹄できれいになくなった。爪の伸びる体質なのか、放牧先でのケアがうまくいったみたい。牧場の方に感謝ですね」

 弱点の爪に対する対策は万全。春に比べれば順調度は段違いだ。1週前追いには安藤勝が騎乗。「追い切った後、アンカツさんの第一声が“いやあ違うわ。凄くいい”だった」と竹邑厩務員。安藤勝と言えば、03年菊花賞でザッツザプレンティに騎乗、ネオユニヴァースの3冠を阻止した。さて今回は?「どんな策を練っているか楽しみ。まずは無事に出走させること」。かつて桜花賞馬ラインクラフトを手掛けた腕利き厩務員は気を引き締めていた。

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2011年10月18日のニュース