【日本ダービー】フェイトフル道悪上等!嵐の逆襲

[ 2011年5月25日 06:00 ]

<日本ダービー>坂路を駆け上がるフェイトフルウォー

 週末の雨マークを最も歓迎しているのが、皐月賞12着からの巻き返しに燃えるフェイトフルウォー陣営だ。重馬場だったデビュー戦は2馬身半差のV。しかもレース前の返し馬で、放馬するアクシデントをはねのけての快勝劇だった。「あの時は相当緩い馬場だったし道悪は問題ない」と主戦の田中勝。本田助手も「天気が良くないみたいだし、いいんじゃないかな」と巻き返しを誓う。

 皐月賞の敗因は枠順につきる。府中の2000メートルで不利な外枠14番。道中は勝ち馬オルフェーヴルの外を追走するも、直線は伸びを欠いて勝ち馬から1秒4も離された。だが、本田助手は力負けではないと強調する。「前に壁ができすに、伸び伸びと走ってしまった感じ。掛からないのはいいが、気持ち良く走らせ過ぎても…。体が伸び切らないように走れれば」

 課題克服のために、中間は1日に坂路2本のメニュー。「コースで走らせるより、坂で走らせて自分でためをつくって走ることを覚えさせるようにした」。火曜も坂路2本で4F66秒9、64秒3をマーク。沈み込むフォームで力強く駆け上がった。

 昨年のダービー馬エイシンフラッシュと同じ京成杯覇者。そのレースでは皐月賞4着のデボネアを破っている。「使った上積みはあるしさらに良くなっている。先週はびっしりと併せ馬でやったし、週末にもWコースで乗っている。最大目標のG1なのでお釣りのないように」と大一番にこん身の仕上げで臨む。

 「今思えば、皐月賞の時は少しおとなしかったね。この中間はいい意味でのうるささが出てきた。前走は本気で走っていなかったし、あれで終わりではない。人気はないが、面白いよ」と本田助手はニヤリ。父・ステイゴールド譲りのしぶとさが持ち味。恵みの雨を味方に波乱を巻き起こす。

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2011年5月25日のニュース