【マイラーズC】シルポート“圧逃驚く”重賞V2!

[ 2011年4月18日 06:00 ]

<マイラーズC>後続を寄せつけず軽快に逃げ切ったシルポート

 ライバルを一蹴!!実績馬が集結した阪神メーンのマイラーズCは、ハナを切った7番人気シルポートが絶妙のラップを刻んで後続を完封。鮮やかな逃げ切りで年明けのスポニチ賞京都金杯に続く、2度目の重賞制覇を飾った。2着に14番人気クレバートウショウ、1番人気ダノンヨーヨーが3着で、3連単は123万4360円の高配当となった。

 スタートからゴールまで完璧なレース運びで阪神マイルを攻略した。G1並みの豪華メンバーが集結した一戦も、終わってみればシルポートの独り舞台だ。ハナを切って自らレースを組み立て、直線では持ち前の粘りをフルに発揮。2着クレバートウショウ以下に付け入る隙すら与えずあっさりと逃げ切った。小牧が勝ちっぷりを絶賛する。

 「今までで一番、楽な競馬だったね。ゴール前は抑える余裕もあったくらい。強かったよ」

 鞍上が涼しい表情で振り返れば、馬自身もレース後はケロッとして息が乱れるところは一切なし。強豪ぞろいのG2を制したとは思えない雰囲気でウイナーズサークルに登場した。

 小牧は「ゲートの出が凄く良くてそれで楽になった」と勝因を強調。先にゲートを飛び出した内のコスモセンサー、クレバートウショウを見ながらじわっとハナへ。昨年暮れのファイナルS、年明けのスポニチ賞京都金杯の連勝劇を演出した鞍上が、再度パートナーの力をしっかり引き出した。得意パターンに持ち込んでの勝利に西園師は会心の笑みを浮かべる。

 「前走(大阪城S6着)は距離が1F長くて、重量も58キロ。今回は57キロに戻っていたし、うまく逃げ切ってくれたね。馬場が悪いのに時計も速かった。自分の形で運べば本当に強いね」

 昨年のマイルCSの覇者エーシンフォワードや弥生賞を制したサダムパテックなど世代を問わず多くのオープン馬を抱える西園厩舎。このレースに3頭出しだったようにマイル路線は特に層が厚く、シルポートがその中心的存在となりつつある。

 今後について「間を詰めた方がいいタイプなので」との狙いで、京王杯SC(5月14日、東京)を挟んで安田記念(6月5日、東京)に向かう。次週はサダムパテックで皐月賞獲りを狙う厩舎にとって弾みがつく大きな1勝。充実期を迎えた6歳馬が春のGI戦線をさらに盛り上げていく。

 ◆シルポート 父ホワイトマズル 母スペランツァ(母の父サンデーサイレンス) 牡6歳 栗東・西園厩舎所属 馬主・百万武夫氏 生産者・北海道新ひだか町タイヘイ牧場 戦績35戦9勝 総獲得賞金2億5617万8000円。

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