【共同通信杯】サトノオー無傷3連勝で「王道」歩む

[ 2011年2月8日 06:00 ]

無傷の2連勝で重賞初制覇に挑むサトノオー

 今週もディープインパクト産駒が飛ぶ――クラシックを目指す3歳馬の精鋭がそろった東京の日曜メーン「第45回共同通信杯」。4頭が登録しているディープ産駒の中でも、注目は2戦2勝のサトノオーだ。デビュー戦を7馬身差で快勝した素質馬。父譲りの切れ味を発揮して初のタイトル奪取を狙う。先週のきさらぎ賞に続くディープ産駒の重賞3勝目となるか。

 圧倒的なスケールの違いを見せて無傷の“2連勝”で挑むサトノオーが重賞初制覇に王手をかけた。

 デビュー戦はラスト200メートルで先頭に立つと、そこからは流す余裕で後続に7馬身差。手綱を取った安藤勝も「並んでからグンと沈む感じで伸びた。大きいところを狙える器」と乗り味を絶賛したほど。続く2戦目は直線に入って先頭に並びかけたところに、内からレッドデイヴィス(1位入線も10着に降着)に寄られる致命的な不利があった。それでも崩れることなく必死に食らい付き2位入線を確保した。津曲助手は「馬なりで交わそうとしていた時に寄られたからね。そこから立て直して迫るのだから、持っているポテンシャルは相当高い。気持ちもタフだしね」と高い評価を与えた。

 母エアトゥーレは01年の阪神牝馬Sを制するなどマイル以下の距離で6勝を挙げた。祖母スキーパラダイスも94年仏G1・ムーンランドロンシャン賞を制覇するなど、マイル以下で活躍。血統的には初となる芝1800メートル戦は不安材料となる。だが「ここまで1Fずつ距離を延ばしているが、折り合いもよく、距離は延びても大丈夫そう」と津曲助手も手応えをつかんでいる。

 2日の1週前の追い切りは、クリスタルウイング(6歳1600万)と坂路で併せ馬。3馬身追走して、馬なりのまま楽に併入に持ち込んだ(4F50秒3)。3歳馬らしからぬ貫禄の動きに、藤沢和師は「速いとこ行くといいんだよな」と笑みを浮かべた。続けて「ここはいいメンバーがそろいそうだし、楽しみだね」と師。デビュー3戦目の今回は果たしてどんな衝撃を与えてくれるのか。

 ≪偉大な兄姉に続く≫サトノオーの母エアトゥーレは、03年の高松宮記念(16着)後に現役を引退。その後は繁殖牝馬として優秀な成績を残している。アルティマトゥーレ(父フジキセキ)は、09年セントウルS、10年シルクロードSの重賞2勝をマーク。キャプテントゥーレは07年デイリー杯2歳S、08年皐月賞、09、10年朝日チャレンジC連覇の重賞4勝を挙げている。初の重賞挑戦となるサトノオーも偉大な兄姉に続けるか。

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2011年2月8日のニュース