【京都大賞典】オウケンブルースリ八分も底力違う!

[ 2010年10月7日 06:00 ]

坂路でエノクと併せるオウケンブルースリ(手前)

 京都メーンの京都大賞典では菊花賞馬オウケンブルースリがジャパンC(2着)以来の実戦に臨む。昨年、59キロで快勝しているレースだけに連覇をしっかり視野に入れている。

【京都大賞典


 目下、41勝を挙げて全国リーディング調教師だけのことはある。久々の出走となるオウケンブルースリについて状態を問われ、音無師は明快に答えた。
 「八分程度には仕上がった。最初からそのつもりでやってきた」
 水曜追いは坂路でビシビシ追われて4F51秒8~1F12秒7。終始馬なりのエノク(6歳オープン)に何とか約1馬身先着までこぎつけた印象だった。格の違いを考えれば「いい時からするとちょっと物足りないかな」とのジャッジもうなずける。師はここまでの調整過程を冷静に分析してみせた。「昨年と比較すると休養期間が長いし、牧場での乗り出しも遅かった。栗東での調教量は同じぐらい。その点で少し体に余裕があるかなという感じ」
 昨年のこのレースでは菊花賞以来の勝利を飾った。当時は春以来の約7カ月ぶり。今回は昨年のジャパンCから10カ月半ぶり、仕上がり度で今年はやや劣るか。ただし、重量は1キロ減って58キロ。これで「差し引きゼロかな」とソロバンをはじいてみせた。
 思い起こせば休養前のジャパンCは2着。希代の名牝ウオッカ相手に鼻差まで迫ったところがゴールだった。出走メンバー中で唯一のG1馬。底力が違うという自負がある。いきなりからやれて当然。音無師は笑顔で締めくくった。
 「昨年とはメンバーが違うので簡単にはいかないと思うけど、完調であれば負ける相手ではないと思う。勝っていい状態で天皇賞・秋へいきたい」
 陣営の望みは無難なスタートではなく景気づけの勝利だ。秋本番を前に、既に闘志は充満している。

 ≪4頭目の連覇へ≫京都大賞典では、過去2勝を挙げた馬が6頭(連覇は3頭)いる。オウケンブルースリが今年も勝てば、73、74年タニノチカラ、89、90年スーパークリーク、00、01年テイエムオペラオーに続き4頭目の連覇達成となる

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2010年10月7日のニュース