【NHKマイルC】サンライズプリンス“変則2冠”へ視界良好

[ 2010年5月4日 06:00 ]

タイトルを狙うサンライズプリンス

 今週から5週連続で東京競馬場を舞台にG1が行われる。第1弾は3歳マイル王決定戦・NHKマイルC。注目はニュージーランドTの勝ちっぷりが圧巻だったサンライズプリンス。跳びの大きいストライドと長く使える末脚は東京コースでこそ存分に発揮される。今年重賞9勝と絶好調の横山典とのコンビも心強い限り。“変則2冠”に向け、ここは譲れない。

 走る度に見る者に衝撃を与えてきた。サンライズプリンスは中京のデビュー戦で後続に9馬身差、続く中京・ビオラ賞でも3馬身半差。ともに好位から上がり最速の脚で突き抜けた。それ以上にインパクトがあったのが前走・ニュージーランドT。不利な大外16番枠からひとまくり。デビュー3戦目で初の敗戦。スタート直後につまずいて4着に敗れたスプリングSを糧に、レースぶりには一段と凄みが加わった。
 担当の橋本助手は笑顔で振り返った。「自信はあったけれど大外枠になった時はどうしようって思いましたね。それがあの勝ち方だから」。賞金を加算できたことでダービーへの道が開けた。一時はダービー直行のプランもあったが、NHKマイルCを挟み、04年キングカメハメハ、08年ディープスカイと同じ“変則2冠”の道を歩む。
 「デビュー2戦は左回りで勝っているし、東京マイルの方がやりやすいと思う。(前走の)反動が心配だったが全く問題ないですね」。あえて課題を挙げるとしたらここ2走で後手に回っているスタートか。それでも、橋本助手の口ぶりに不安は全く見られない。
 「ゲートは出ているが、引っ掛かる馬にしたくないのでのんびり行っているだけ。前走で押して行っている分、今回は大丈夫だと思いますよ」
 年明けデビューでこれが5戦目になるが、疲れなど皆無。1週前追い切りでは坂路で4F51秒4~1F12秒8。併走馬のヒーロー(3歳未勝利)に遅れはしたものの、相手が動いただけで時計は上々。跳びの大きいダイナミックな走法で力強く駆け上がった。「いい動きだったと思う。前走で見られた硬さもなかったし。状態は使えば使うほど、良くなっていますね」
 変則2冠に向けて視界は限りなく良好だ。ダービーに夢をつなげるためにも、全力でタイトルをつかみにいく。
 ▽ニュージーランドT 中山のマイル戦では不利とされる大外16番枠に入ったサンライズプリンス。しかもスタートひと息で7、8番手に置かれ、終始外を回る形になった。それでも、3角手前から徐々に進出して4角では先行勢を射程圏に。直線で悠々と先頭に立つと2着ダイワバーバリアンを1馬身3/4突き放した。1分32秒9はこの時期の3歳馬としては破格の勝ち時計。

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2010年5月4日のニュース