【有馬記念１週前】父の相棒を背にアンライ逆襲のろし

＜有馬記念１週前追い＞デムーロを背に絶好追いのアンライバルドにカラス君？も見とれる

　有馬記念の１週前追い切りが１７日、栗東で行われ、皐月賞馬アンライバルドが新コンビのデムーロを背に抜群の伸びを披露。順調な仕上がりぶりを見せた。

　アンライバルドが逆襲ののろしをあげた。１週前追い切りには新コンビを組むデムーロが騎乗し、ＣＷコースで単走。折り合いに課題のある馬をうまくなだめ、６Ｆ７９秒７～１Ｆ１２秒９。直線でいっぱいに追うと、しっかり伸びた。「グッド！リラックスしていたし言うことないね」。デムーロの言葉が弾んだ。
　菊花賞で１５着と大敗した後は短期放牧でリフレッシュ。友道師は「きょうは落ち着いていた。まだちょっと体に余裕があるかと思ったが、太いというわけではないし来週追えば問題ない」と手応えを口にした。
　ダービー以降は人気を裏切り続けているがデムーロは悲観していない。「皐月賞を勝っているし、僕も皐月賞を２勝していて中山にはいいイメージを持っている」。アンライバルドの父ネオユニヴァースでは２冠を達成。「性格は似ているけど体は違うね。アンライバルドは走りが硬いところがあるけどラストは軽い走りをする。長距離向きだと思う」と舞台を歓迎した。
　中山はスプリングＳ、皐月賞と２戦２勝。友道師は「コーナーで息が入って走りやすいのだと思う」とコース適性に自信を示す。精神面に課題があるのは確かだが、裏を返せば、それさえ克服すれば巻き返しは可能ということ。手替わりが刺激となれば一変してもおかしくない。「有馬記念は好きなレース。ぜひ勝ちたい」とデムーロ。やはり怖さはある。

　▼デムーロのＧ１成績　通算【４　１　５　２５】。ネオユニヴァースで０３年皐月賞とダービー、ダイワメジャーで０４年皐月賞、スクリーンヒーローで０８年ジャパンＣを制覇。有馬記念は３度騎乗して０７年ダイワメジャーの３着が最高。