【朝日杯FS木曜追い】レオポルド“キングの走り!”

[ 2009年12月18日 06:00 ]

<朝日杯FS木曜追い>エクスプレスワン(手前)、ポパイザセーラマン(奥)と併せ、両馬を圧倒するキングレオポルド

 2歳チャンピオンを決定する「第61回朝日杯FS」の木曜追いが17日、美浦トレセンで行われ、フジキセキに続く父子制覇を目指すキングレオポルドが3頭併せで余裕の先着。新コンビを組む柴田善も手綱を取ってレースへ確かな手応えをつかんだ。

 有り余る闘志を内に秘め、静に徹した最終追い切りだった。キングレオポルドは新コンビを組む柴田善を背にダートコースで脚慣らしをしてからWコースへ。エクスプレスワン(4歳500万)が先導し、後ろからポパイザセーラマン(5歳500万)が追いかける形でスタート。4角で3頭併走の真ん中へ入った。先輩古馬2頭に挟まれても、ひるむことなくピッチを上げる。手綱が動いた両サイドを尻目に、持ったままで明らかな手応えの差を見せつけ半馬身先着した。
 「いい動きだったね。手先が軽い感じだけど、それでいてパワーもある。完成度が高いというか、ちょっと違うなという感じ」。初めて騎乗した柴田善も満足顔。「ゴールを過ぎて1頭になってからも気持ち良く、いい感じで走っていた。コーナーで併せてたまったストレスを抜いたような感じだね」。百戦錬磨の大ベテランは独特の言い回しで好感触を伝えた。
 スピードもパワーも兼ね備える逸材だが、唯一とも言える課題が前向き過ぎる気性。2走前のいちょうSはハミをかんだままリズムを崩して4着。レコードVだった前走のベゴニア賞も、ハミをかんで行きたがるのを必死になだめながらの勝利だった。鞍上もその点はインプット済み。「以前のレースを見てハミをくわえるのは分かっている。きょうの稽古では我慢できていたので本番でリラックスして行けるかどうかだけ」と弱点克服に自信をのぞかせる。普段の調教を担当する橋本助手も「1度乗っただけで馬の癖をつかんでくれている。さすがです」と名手の腕に期待を寄せる。
 中山芝マイルはデビュー勝ちの舞台。スタートしてすぐにコーナーが待ち構える特殊なレイアウトを経験しているのは大きな強みだ。先週の阪神JFを制したアパパネに続き、関東勢が2歳牡牝王座の独占を狙う。

 ▼悲願のG1初制覇なるか 堀厩舎はこれまで重賞を8勝しているものの、G1は未勝利。キンシャサノキセキが08年に高松宮記念とスプリンターズSで2着したほか、3着も3回ある。惜敗続きに終止符を打つことができるか

続きを表示

2009年12月18日のニュース