マーチャン急死…石坂師“形見”握りしめ涙

[ 2008年4月25日 06:00 ]

 昨年のG1スプリンターズSの覇者アストンマーチャン(牝4=石坂)が21日に死んでいたことが24日、分かった。3月初旬にX大腸炎を発症し、栗東トレセン競走馬診療所に入院加療中だったが、急性心不全を起こした。

 石坂師はこの日、馬主の戸佐眞弓氏とともに、マーチャンの形見となった“たてがみ”を手に生まれ故郷の社台ファーム(北海道千歳市)を訪れた。「最後までみとりました。何とか助けてあげたいの一心でしたが、それがかなわず、今は悲しくて声にならない」と同師は涙交じりに声を振り絞った。
 マーチャンは2006年夏に小倉でデビュー。G3小倉2歳Sを皮切りに、ファンタジーS、07年のフィリーズレビューと重賞制覇を重ねて桜花賞では2番人気に支持されたが7着に敗れた。しかし秋は古馬相手のスプリンターズSを奪取。通算成績は11戦5勝。総獲得賞金2億4899万7000円。
 昨年のスプリンターズS2着馬サンアディユは今年3月9日に心不全で命を落としている。
 ▽X大腸炎 高熱と激しい下痢から脱水症状を起こす大腸炎で、Xとは原因が特定できていないことを指す。ストレスなどが関与すると考えられており、JRA所属馬では年間10頭前後の発症例がある。

続きを表示

2008年4月25日のニュース