11秒9!デピュティあっという間!/大阪杯

[ 2008年4月4日 06:00 ]

岩田騎手を背に、抜群の瞬発力を見せたエイシンデピュティ

 3日、栗東トレセンでの「第52回大阪杯」木曜追いでは、スポニチ賞京都金杯V馬のエイシンデピュティも岩田を背に抜群の瞬発力を見せつけた。一気に惑星に浮上だ。

【大阪杯出走馬
GIパネル


 岩田がやや大きめのアクションで振り下ろすステッキ。これに応えたエイシンデピュティは坂路ラスト1F11秒9の快速。全体4Fは平均的な53秒1とはいえ、急こう配となるラストにこれだけの瞬発力を発揮したのは驚きと言える。
 強豪が集う大阪杯で波乱を呼ぶとすれば、これはもうこのコンビしかいない。名手に“魂”を注入された最終リハーサルは万全も万全だ。「以前はテンからガーッと行きたがったのに、きょうは折り合いがついた。ステッキは2発。見た?いい反応だったでしょ」
 動きに合格点を与えた岩田は、今年のスポニチ賞京都金杯で馬群を割って制したレースを引き合いに出してこの馬の特長を説明した。「あの時、狭いところに突っ込んだでしょ。この馬には、あれがいいんだ。だから直線でどのポジションにいるかが鍵。外側に馬がいないとヨレてしまう癖があるけど、モマれていれば狭いスペースを見つけて突っ込んでいけるから」
 馬込みでじっと息を潜めた待機策!?道中から直線までは忍びの策。ゴール前で一変!“ハチのひと刺し”というわけだ。岩田が野望を持つ理由に同馬との相性がある。5戦3勝2着1回と抜群。「オレと息が合うというか、あの馬の気持ちが分かる」という。野元師は「上がり重点でいい追い切り。馬の状態はいいので後は相手関係。G1馬がそろった相手に好勝負できれば大したものだけどね」と穏やかに話した。
 95年インターマイウェイ、01年トーホウドリームなど、大阪杯の歴史には何度か波乱の結末がある。エイシンデピュティの人気はおそらく5番人気以降…。メイショウサムソン、ダイワスカーレット、アサクサキングスのG1馬打破へ!岩田の不敵な笑みが頼もしい。

 ▼スポニチ賞京都金杯VTR オースミダイドウが先手を奪う。前半3F35秒3という遅いペースをエイシンデピュティは、脚をタメながら3番手で追走。直線内に進路を取ると早めに抜け出し、アドマイヤオーラ、カネトシツヨシオーの急襲を完封して優勝した。

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2008年4月4日のニュース