北大路欣也 世界的文豪に託された思い 最期に重なった舞台のポーズ「見た瞬間、僕は爆発しそうになった」

[ 2026年4月6日 19:35 ]

北大路欣也
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 俳優の北大路欣也(83)が5日放送のテレビ朝日「有働Times」(日曜後8・56)の特別企画「レジェンド&スター」に出演し、昭和の文豪からの忘れられない言葉を明かした。

 21歳だった1964年に「シラノ・ド・ベルジュラック」で初舞台を踏んだが、納得いく演技ができずに稽古では落ち込む日々。そんな時に楽屋を訪ねてきたのが作家の三島由紀夫さん。稽古で疲れ切った北大路に「今ね、稽古をずっと見ていた。君ね、なかなかいいよ。頑張りなさい」と励ましの言葉をかけてくれたという。

 「何か急に明るくなって。明日からの舞台稽古は頑張ろうと思ってものすごい力をもらった」。

 その5年後の69年には三島さんの最後の戯曲「癩王のテラス」で主演に抜てき。「先生が最後のセリフの中に“精神は滅びた、肉体は勝った”っていう、逆説ですよね。その時にはこのポーズを取ってほしいと、これは言われました。これだけは守ってくれと」と右手を掲げ、「それで無事に(舞台が)終了しました」と話した。

 終演後、三島さんに「また僕は先生のお芝居がやりたいです」と願うと「僕はもう書かないよ」と言われた。「何でですか?」と聞いても「もうね…書かないんだ」。そして「でもね、君はこれから頑張るんだよ。色々な経験をして色々なことを素直に感じたらそれを見て聞いて体現するんだよ」と助言されたという。

 1年後、三島さんは自衛隊市ヶ谷駐屯地に立てこもり割腹自殺。当時、公演で九州にいた北大路はテレビのニュースで知り「市ヶ谷のテラスで先生がしゃべってらっしゃる。最後にこのポーズが来たんですよ。それを見た瞬間、僕はもう爆発しそうになったんです」。

 三島さんが右手を掲げる姿は「癩王のテラス」で指示された最後のポーズと重なったという。「想像もできないが、そういう時期に僕は先生と出会うことができたっていうのが、これは僕の運命としてしっかりと受け止めていきたいと思った」と吐露。「肉体と精神、心を大事にして、可能な限り磨き上げなきゃいけないというか、大切にしなきゃいけないという思いは、それぞれの先人の方から教わってきましたね」と語った。

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