【細川たかし 我が道20】ビールCM“宴会部長”ご指名 今なら「アルハラ」?生ビールの一気飲み大会も

[ 2025年6月21日 07:00 ]

キリンドラフトのCMソング「応援歌、いきます」
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 夏が近づくこの時季になると、毎年、化粧品とビールのCMがしきりにテレビで流れます。小さな自慢ですが、ビールが大好きな私は大手ビールメーカー4社のCMを全て経験しました。といっても、サッポロビールは北海道限定キャンペーン、アサヒビールは「アサヒビール」のフレーズを歌っただけですが。

 レコード化されたのは1984年のサントリーが最初です。この前年に松田聖子ちゃんの「SWEET MEMORIES」が流れた、アニメのペンギンで有名になったシリーズの続編でした。「星屑の街(Stardust In Your Eyes)」という作品を6月1日に出しました。チェッカーズや中森明菜さんの作品で有名な売野雅勇さんが作詞、「ムーンライダーズ」というロックバンドの鈴木慶一さんが作曲したおしゃれな歌です。途中から英語の歌詞が続きます。日本人にも分かる、非常に分かりやすい英語で「こぶし」が回っているのはご愛嬌(あいきょう)です。

 91年5月に出したのが、キリンドラフトのCMソング「応援歌、いきます」。人気コピーライターの糸井重里さんが作詞し、その糸井さん本人のご指名でした。「芸能界の宴会部長」というキャラクターが知れ渡っていて、宴会盛り上げ用に起用されたのです。なんと歌詞の中に♪グッといこうよ 細川くんよ…と私の名前まで登場する異色作でした。

 新曲キャンペーンで、茨城・取手のキリンビール工場にも行きました。工場内でビールジョッキを持って歌い、PRもしました。途中からスタッフや取材記者ら、そこにいた人全員を巻き込んで、出来たて生ビールの一気飲み大会になりました。今ならば「アルハラ」と問題になるでしょうが、当時はおおらかな時代。皆でへべれけになるまで生ビールを飲み干して、体を張って歌の宣伝に努めました。その後もリクエストが多く、7年前に「新・応援歌、いきます」として杜このみとのデュエットで再発売し、昨年も「男船」のカップリング曲にしました。

 最初のCMはデビュー5年目の79年でした。ライオンの歯磨き粉「ザルツライオン」という商品でした。声だけの出演で「アーア、しょっぱい」と叫んだものです。相当インパクトがあったようで、しばらく営業や舞台、テレビのバラエティー番組のオチで使わせてもらいました。何社かのCMに出ましたが、最も印象的なのは宝酒造です。きっかけは女子プロゴルフのプロアマ戦に出場したことでした。プレー後の表彰パーティーとその2次会で頑張って会を盛り上げたのです。おそらく、その謝礼として日本酒のCM出演が決まったのでしょう。人間どこで評価されるか分からないものです。

 最近はドコモの「198」や10億円年末ジャンボ宝くじのCMに出ましたが、割り切れない部分もあります。一生懸命に歌を歌ってもなかなか浸透しないのに、CMに少し出ただけで物凄い反響があるのです。歌手として忸怩(じくじ)たるものがあります。

 ◇細川 たかし(ほそかわ・たかし)1950年(昭25)6月15日生まれ、北海道出身の75歳。札幌・ススキノのクラブ歌手時代にスカウトされ、75年4月に「心のこり」で日本コロムビアからデビュー、第17回日本レコード大賞最優秀新人賞。82年「北酒場」、83年「矢切の渡し」で史上初の日本レコード大賞2連覇。84年「浪花節だよ人生は」で同賞最優秀歌唱賞を受賞し「レコード大賞3冠」を達成。ほかに「望郷じょんから」など。

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