81歳、小室等 「ラブソング」を歌う理由 7年ぶり、傘寿初のオリジアルアルバムが話題に

[ 2025年2月20日 04:45 ]

インタビューに応じる小室等(撮影・白鳥 佳樹)
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 フォーク歌手の小室等(81)が傘寿を迎えて初となる7年ぶりのオリジナルアルバム「lovesong」を発売し、話題になっている。スポニチ本紙の取材に「まさか80歳を過ぎて歌っているなんて想像もできなかった。自分で驚いています」と笑顔で語った。

 モノクロの印象的なジャケット。年輪を重ねた「職人」の風情が漂う。実際、自分の声とギター一本で織り成すシンプルな世界だからこそ、聴くほどに小室の卓越した職人技を実感する。自ら作詞作曲した新曲「銀座ヤマハのラブソング」。

 ♪きみに会いたくて ヤマハに行った きみの働く楽譜売り場に――の歌詞は、高校時代に出会い、今も連れ添う伴侶との実話。曲中で「ヤマハ」の3文字を計24回も歌っていることに驚くが、その全てが異なる余韻を重ねていく。例えるなら、木の年輪を残しながら何度も重ねる“漆塗り”の技術。その真骨頂は、故永六輔さん作詞の「逢いたい」のセルフカバー。4分15秒の曲に出てくる歌詞は「逢いたい」の4文字のみ。それを計71回、異なる味わいで繰り返し歌い続けている。

 新たに書き下ろした3曲を含む全11曲。劇作家の故別役実さん作詞の名曲「雨が空から降れば」をはじめ、唐十郎さん、松岡正剛さんと昨年相次いで他界した鬼才たちの提供曲も改めて歌い直した。「ラブソングというアルバムを出すにあたって、僕は“出会い”を入れたかった。僕にいろんなものをくれた詩と、それを作ってくれた人たちとの出会い。いま歌いたい、歌うことで残したい。そんな思いがあります」

 81歳になった今もフォークソングに夢を見て、ラブソングの力を信じている。「でもいつまで自分が歌を作り歌うことができるのか。もう作れないかって思うことも」。心の支えとなっているのは意外な一曲。永六輔作詞・中村八大作曲の北島三郎「帰ろかな」。

 「僕流で歌っています。88歳で歌い続けている北島三郎さんと共に歩ける場所というか…。僕が子供の頃、春日八郎さんや三橋美智也さんという歌い手たちがいてくれた。そういう所に帰ることができる、そんな歌です」

 歌を始めた高校時代。原点はコーラス部の先生に鍛えられた黒人霊歌。当時通った都内の教会には「今も年に2度は訪れている」という。出会った人や歌を大切にしてきた名工の愛がつまったラブソング。胸に染みるわけだ。(阿部 公輔)

 ≪多彩な顔ぶれ参加して27日から小室等de音楽祭≫今月27、28日には小室を敬愛するミュージシャンが集う「小室等de音楽祭」が東京都千代田区の一ツ橋ホールで開催される。TOKYO MX開局30周年記念企画で、小室ら六文銭のメンバーに、THE ALFEEの坂崎幸之助(70)が介添人となって日替わりゲストで伊藤多喜雄(74)山崎ハコ(67)佐野史郎(69)ら多彩な顔ぶれが参加。無名時代のアルフィーを見いだしたことで知られる小室だが「坂崎なしにはこのイベントは成り立ちませんよ」と感謝していた。

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