中村獅童 思い入れ深い作品「あらしのよるに」取材会で、2人の息子思い声を詰まらせる

[ 2024年8月6日 16:09 ]

絵本を原作にした歌舞伎「あらしのよるに」へ意気込みを語る中村獅童(右)と中村壱太郎
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 歌舞伎俳優の中村獅童(51)が6日、中村壱太郎(34)と大阪市内で「花形歌舞伎 あらしのよるに」(9月4~26日、京都南座)の取材会を行った。

 30年前に発刊された、きむらゆういち氏原作の絵本が原作。お互いの素性を知らず、真っ暗な嵐の夜に出会ったオオカミとヤギの友情を描いた名作で2015年、同劇場で初演された。

 初演時からオオカミを演じる獅童は「新作歌舞伎として初めて自分が作り上げた作品で、9年ぶりに初演の地に戻ってこられて本当にうれしい。ライフワークにしたい」としみじみ。「9年前は不安の中で幕を開け、学生さんたちが団体で見に来てくれる中、カーテンコールで総立ちになってくれて、そこからチケットが飛ぶように売れて札止めにまでなった」と大きなうねりも肌で感じた。

 2013年に他界した母・小川陽子さんと「これ、歌舞伎にできるんじゃないか?」と言ってた作品で、陽子さんは獅童に内緒で松竹の上層部に企画書や手紙まで書いていた、というほど思い入れの深い作品。

 「差別問題、人種問題、戦争…。今、世の中に起こっているいろんな事にあてはまるテーマ。絵本だけれど大人は信じる力、無償の愛、優しい気持ちを思い出せるし(自分の)子どもにもぴったりの作品だと思いますよね」と、歌舞伎俳優として歩み始めた2人の息子を思い、声を詰まらせるひと幕もあった。

 ただ、そんな息子たちに注文も忘れなかった。「一日芝居やってるとすごく疲れてるのに、家に帰ると子どもたちがすごい昔のビデオ掘り起こして見てたり、家族旅行行っても(獅童が出演している)超歌舞伎公演の初音ミクさんを爆音で流すから全然休めない」と苦笑いだった。

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