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37歳・井岡一翔、2度ダウンで世界5階級制覇逃す…バンタム級で挑戦も井上拓真に判定負け、世界戦3連敗

[ 2026年5月2日 20:20 ]

WBC世界バンタム級タイトルマッチ   同級4位・井岡一翔(志成)<12回戦>王者・井上拓真(大橋) ( 2026年5月2日    東京ドーム )

3R、この日2度目のダウンを喫する井岡(撮影・長久保 豊)
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 井岡一翔(37=志成)が世界5階級制覇を逃した。WBC世界バンタム級王者・井上拓真(30=大橋)に敗れ、5階級目の世界ベルト獲得に失敗。世界戦ではスーパーフライ級時代から3連敗となった。

 日本男子初の偉業はならなかった。4階級制覇王者の井上尚弥と同じ興行で、尚弥も狙う5階級制覇にチャレンジ。「ボクシング人生の中でも大きな一戦、集大成になるような一戦だと思っている。挑戦できるのがありがたく、幸せ。結果として出して証明したい」と話していたが、バンタム級の壁は厚かった。

 1回は互いにジャブでけん制し合う展開。井岡は井上拓の素早いパンチをしっかり見極めカウンターのチャンスをうかがった。しかしプレッシャーを強めた2回の終了間際には、相手のラッシュから右フックをもらいプロキャリア3度目のダウン。続く3回の中盤にも右アッパーを浴び再びダウンを喫した。それでもギアをさらに上げた4回には巧みなステップから井上拓をコーナーに追い込むと、ラッシュから右ボディーを浴びせるなど試合中盤から反撃ムードを高めた。8回を終え2度の公開採点はともに0―3。終盤は手数を増やして攻め込むも井上拓真の堅い守備を崩せない。最後まで前に出続け攻勢をゆるめなかったが、そのまま0―3の判定で敗戦。5階級目の世界ベルト獲得はならなかった。

 厳しい表情でリングを降りると、リングサイドに駆けつけた関係者らに丁寧にあいさつ。会場からねぎらいの大きな拍手を浴びた。

 自らラブコールを送った相手だった。昨年大みそかのバンタム級初戦で4回KO勝利。リングに上げた子供の前で「井上拓真チャンピオンに挑戦したい。僕も盛り上げたい」と高らかに宣言した。12ラウンドを戦う覚悟で「簡単に勝てる相手じゃない。相性より、勝つしかない。どんな展開になっても自分が崩れず、自分が良い展開にもっていけるように」と対策を練ってきたものの、井上拓との技術戦で屈した。

 従来はボクシング70%、フィジカル30%の割合だった練習を、バンタム級転向後は「50―50」と体力強化に充てる時間を増やした。「より成長を求めてバンタム級で、より強い姿を感じられるように。しっかり量もこなしてきた。かなり手応えを感じている」。約100ラウンドのスパーリングを消化するなど万全の態勢を整えたはずだった。

 待ちに待った東京ドームの舞台で気持ちを奮い立たせた。「イメージしてもしきれない。こういう舞台でチャンスをもらえて戦えることに感謝の気持ちに尽きる。多くのボクサーが立てる場所じゃない」。大歓声を一身に浴びたが、無念の世界戦3連敗。日本ボクシング界をけん引し続けてきた37歳の元4階級制覇王者が正念場を迎えた。

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