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WBO-AP王者・藤田健児 大差判定でV4も同級生の尚弥に嘆き節「彼のせいで倒すことが当たり前に…」

[ 2025年12月6日 21:54 ]

DYNAMIC GLOVE on U-NEXT Vol.38 ボクシング WBOアジア・パシフィック・フェザー級タイトルマッチ10回戦   藤田健児《○判定●》ペテ・アポリナル ( 2025年12月6日    東京・後楽園ホール )

4度目の防衛に成功した藤田(左)。右は粟生トレーナー
Photo By スポニチ

 アマ10冠でWBOアジア・パシフィック(AP)フェザー級王者の藤田健児(31=帝拳)が元東洋太平洋スーパーバンタム級王者ペテ・アポリナル(30=フィリピン)に3―0判定勝ちで4度目の防衛に成功。プロ10連勝とし、戦績を10勝5KOとした。

 大差判定勝ちで王者としての貫禄を見せた。それでも、表情は晴れなかった。初のメインイベンターを務めた藤田は「判定で勝つことは大事だが力の差は見せたかった。最後まで糸口を見つけて倒そうと思っていたので悔いが残る。どこか倒さなきゃとという思いもあって力が入った」と悔しさをにじませた。

 初回から上下に攻撃を散らし主導権を握ると、攻勢を強めた4回には強烈な左ストレートを顔面にヒットさせ、猛ラッシュを浴びせるもダウンを奪えず。打ち合いに転じた最終10回もタフな相手をリングに沈めることができず、3連続KO勝利を逃し不完全燃焼に終わった。

 「倒す」ために武器のフットワークと“いなすボクシング”に、攻撃力をプラスさせた新たなスタイルを模索中。KOにこだわるのには理由がある。「ご存じか分からないが、同級生に井上尚弥というモンスターがいまして・・・」と世界スーパーバンタム級4団体統一王者の名前を出すと「選手にいい影響か悪い影響か、彼のせいで日本ボクシング界が倒すことが当たり前になっている」と苦笑いした。

 KO勝利が与える「インパクト」に言及すると「やっぱり倒していかないと。玄人受けのうまいボクシングもいいが、それは自己満足。最近は泥臭くても倒していこうという思いが強い」と屈指のテクニシャンがモデルチェンジを図っている。その尚弥とは9月のアフマダリエフ戦前、スパーリング相手を務めた。「IQの高さも見せつけられたが、通じるところもあった。そこで一つレベルアップできた」と手応えも口にした。

 現在、WBOの世界ランキングでは3位に位置し来年の世界挑戦も見据える。ただ「いつでも行く準備をするしかないが、今すぐ(世界を)獲れるかといったら100%獲れない。ここから世界王者とやるためにもう一段階世界レベルとやる必要がある。まずはそこに挑戦させてもらえるように日々努力します」と足元を見つめた。

 この日は赤地に白のラインが入った“クリスマスカラー”のトランクスでリングイン。「今年はいいクリスマスを過ごせると思っていたが、ちょっと渋い展開になったの反省します。皆さんには勝利をプレゼントした、ということで許してください」とおどけた藤田。世界のベルトを手にし、来年こそ最高の形で一年を締めくくる。

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