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全日本プロレスが謝罪 長尾一大心さんの死亡事故「起きてはいけなかったこと」 再発防止策徹底へ

[ 2025年9月12日 17:11 ]

亡くなった長尾さんの事故経緯を説明し、謝罪する全日本プロレスの福田剛紀社長(左)十枝利樹取締役、
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 全日本プロレスは12日、都内の事務所で7日に21歳で亡くなった所属プロレスラーの長尾一大心(ながお・たいしん)さんの接触事故の経過と再発防止策について福田剛紀社長、十枝利樹取締役が報告した。

 長尾さんは5月31日に巡業バス(全日本所有の大型バス)との接触事故に遭った。今月6日の早朝に容体が急変。7日に敗血症で死亡した。バスを運転していた運転手は外部委託であったことや10日に神奈川県内で火葬され、長尾さんの両親の手で収骨されたことが新たに報告された。葬儀の日時は未定。事故原因は警察で捜査中で、詳しいことは明かせない、とした。

 福田社長は「起きてはいけなかったこと」と鎮痛な面持ちで語った。再発防止策には、これまで社有バスの運転手2人を外部委託を廃止。社有バスの運行を取りやめ、外部バス運行会社に委託した。バスの乗降時の周辺の安全確認を徹底させると報告した。

 事故に関わった運転手は現在も警察署の呼び出しに応じ事情聴取されているという。

 今回の事故は5月31日、横浜市内の全日本プロレス道場から巡業に出発する際に発生し救急搬送。腹部圧迫による外傷性ショックのため内臓が損傷した。手術は肝臓をはじめ、繰り返され、集中治療室(ICU)での治療が続いた。

 7月22日に全日本選手、スタッフが見舞った際、ファンからの激励メッセージを本人に伝えた。十枝取締役は「個人的な感想では、反応してくれたように感じた」と涙をこらえて話した。

 全日本は5月31日に長尾さんの6月1日の仙台大会の欠場を発表。6月7日にバスと接触、当面試合を欠場、21日に巡業バスと接触し腹部が圧迫された外傷性ショックでICUに入院中で重体な状況であることを発表した。7月22日に長尾さんの両親に許可をもらい、選手・スタッフが面会。ファンからのメッセージ、千羽鶴を長尾さんの両親に渡した。

 今回、事故内容などをいっぺんに発表されず、段階的に出されたことなど、SNSなどで隠蔽することが目的ではないかと、不信感を生んでいたが、福田社長は「小出しにしたつもりはない。治ると信じていた。会見を定期的に開く必要を感じなかった。理由は分からない。深く考えていなかった」と答えた。十枝取締役は両親から「長尾選手のことを忘れないでほしい、というメッセージをいただきました」と伝えられたという。15日の後楽園大会から大みそかまで長尾さんの追悼式、献花台を設置。10月29日には長尾さんの故郷、北海道・釧路市で予定される興行を追悼大会とする見込みだ。

 十枝取締役は「我々も気持ちの整理がついていないが、ご両親はそれ以上にご心痛の中にある。我々は長尾選手のスピリッツを胸に選手、スタッフが進んでまいります。長尾選手のことを忘れないでほしい。ご冥福を深くお祈り申し上げます」と時折声を詰まらせていた。

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