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ドローで初防衛の加納陸 「首の皮、一枚でつながっただけ」 WBOAPフライ級タイトルマッチ

[ 2023年4月16日 21:57 ]

WBOアジアパシフィックフライ級タイトルマッチ12回戦 ( 2023年4月16日    エディオンアリーナ大阪第2競技場 )

WBOアジアパシフィック・フライ級タイトルマッチで亀山大輝(右)と対戦した加納陸
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 プロボクシングWBOアジアパシフィック(AP)フライ級タイトルマッチ12回戦が16日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で行われ、王者の加納陸(25=大成)は判定1―1(115―113、114―114、113―115)で挑戦者の亀山大輝(26=ワタナベ)と引き分け、初防衛した。

 挑戦者と一緒にレフェリーから手を上げられた加納は右目下に内出血、鼻血を流し、顔が全体的に赤黒い。その様子が苦戦ぶりを雄弁に語った。

 「(右目は)4~5回あたりから見えていなかった。距離感が分からず、遠い距離だと(一方的にパンチを)もらうだけなので、距離を詰めていった」

 丸元大成会長によると、試合の約1カ月前にスパーリングで右肘を痛め、約20ラウンドしか消化できず。あとはマスボクシングで補い、走り込んでスタミナ強化などに努めた。3回あたりから挑戦者が放つボディー、アッパー、フックなど多彩な右、そこからつなぐ左ストレートを被弾。4回には右目下を腫らして距離を測れなくなり、さらにパンチをもらう場面が増えた。一方で自身はパンチの精度を欠き、距離を詰めて左ボディーから左右を振り回す苦しい展開が続いた。

 この試合に快勝し、16年8月以来2度目の世界挑戦へ弾みをつけるはずだった。辛くもベルトを守った加納は「首の皮、一枚でつながっただけ」と肩を落とした。

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2023年4月16日のニュース