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BWAA会員・杉浦大介通信員が解説 「シュガー・レイ・ロビンソン賞」日本人初「最も価値の大きな賞」

[ 2024年6月8日 04:45 ]

井上(中央)に盾を贈呈するBWAAサントリキート会長(右)。左はリングマガジンのフィッシャー編集長(大橋ジム提供)
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 プロボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)が6日(日本時間7日)、米ニューヨークで開催された全米ボクシング記者協会(BWAA)による23年の年間最優秀選手賞「シュガー・レイ・ロビンソン賞」授賞式を兼ねた夕食会に出席した。日本人で初めて同賞を受賞し、スピーチでは英語も披露した。また、BWAAの会員でもある杉浦大介通信員が権威ある同賞について解説した。

 BWAAの資料によると、現在のメンバーは正会員91人、準会員25人で構成されている。1926年にニューヨークで設立された同協会はジャーナリズムにのっとった厳正な審査でメンバーを選んでおり、日本人メンバーは依然として筆者1人のみという狭き門。その精鋭が選定する年間賞の中でも、年間MVPにあたる「シュガー・レイ・ロビンソン賞」が最も価値の大きな賞であることはいうまでもない。

 まずは全米に散らばる会員たちが参加するリモートでの選考会議でノミネートが考慮され、その後に投票で受賞者が決まる。サントリキート会長は「BWAAはメディア、テレビ局、プロモーターにも所属しておらず、常に中立の団体。何の忖度(そんたく)も存在しない私たちに、年間最優秀選手として認められたことを井上には誇りに感じてほしい」と述べていた。実際に主要媒体が個々の裁量で認定する個人賞だけでなく、各媒体の主要メンバーの多数決で決められる総合的な賞も受賞したことの意味は莫大(ばくだい)なはずだ。

 “モンスター”は6日の授賞式でも断トツの人気を誇った。約300人の選手、関係者、ファンが集まったパーティー会場で、写真撮影のリクエストはとどまるところを知らなかった。「(世界的な自身の知名度は)全然ちっぽけなもんです」と井上は謙虚に語っていたが、久々の渡米という背景があったとしても、その存在感で会場を明るくできるボクサーが現代にそれほど多くいるわけではない。BWAAの年間最優秀選手の受賞、そのセレモニーの成功で、日本の怪物が真の意味で世界ボクシングの看板選手の一人であることは改めて示されたといえよう。(杉浦 大介通信員)

 ▽シュガー・レイ・ロビンソン賞 元世界2階級制覇王者シュガー・レイ・ロビンソン(米国)の名がつく賞。BWAAが年間最優秀選手を表彰する目的で1938年からスタート。初代受賞者は元世界ヘビー級王者ジャック・デンプシー(米国)。3回の最多受賞はムハマド・アリ、ジョー・フレイジャー、イベンダー・ホリフィールド、フロイド・メイウェザー(全て米国)、マニー・パッキャオ(フィリピン)の5人。井上はアジア人2人目の快挙となった。

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