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RIZIN・榊原CEO、土下座で謝罪 メイウェザーへの花束投げ捨て行為は「テロ行為」 経緯も説明

[ 2022年9月30日 16:00 ]

土下座する榊原CEO
Photo By スポニチ

 格闘技イベント「RIZIN」は30日、11月6日に行われる「LANDMARK 4 in NAGOYA」の追加対戦カード発表記者会見を行い、榊原信行CEO(58)が登場。25日に行われた総合格闘技イベント「超RIZIN」で物議をかもしている元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(45=米国)への花束贈呈の場面について言及。「お詫びしてもお詫びしきれない」とし、「最大級のお詫び」として土下座をして謝罪した。

 「超RIZIN」のメインイベント、メイウェザーVS朝倉未来(トライフォース赤坂)では、政治団体「ごぼうの党」奥野卓志代表が同イベントNFTデジタルチケットを420万円で落札し、メイウェザーへの花束贈呈の権利を得た。奥野氏はリングに上がり花束を渡す素振りを見せたが、それをリング上に落とした。そのまま花束を渡さず、会場は一時騒然となったが、メイウェザーは動じることなく拾い上げ、セコンドに渡した。

 この行為には「非常に失礼」「日本の恥」と非難の声が上がった。榊原CEOは第4試合終了後にリングに上がり「神聖なリングに品性下劣な男を上げてしまったことをおわびします。世界中に日本人の恥をさらしたことが悔しい」と悔しさをにじませ、謝罪していた。

 榊原CEOはこの日の会見で、改めて「こんなに悲しいことはないというか。僕も人生をかけて一歩ずつ、一歩ずつ紡いできたものを、品性下劣で、心無い行動…テロ行為ですよね。その行為によってすべて汚されてしまった」とコメント。「正直、あのシーンを見るごとに吐き気がするし、悔しくてなりません。自分が代表を務めるRIZINという舞台で、未然に防げなかったのかなと、何度も何度も自戒しています。会場に高いお金を払って見に来ていただいたみなさん、そしてペーパービューで見てくださった世界中の方々に、お詫びしてもしきれない、見せてはいけないものを、“金払ってこんなもの見せられて”というものを見せてしまった。本当に申し訳ないという気持ち」と自戒した。

 「二度とそういうことは起きないようにする」とした上で、奥野氏が花束贈呈の権利を落札した経緯を説明。同戦最前列のチケットを、株式会社エムアップホールディングスの子会社であるFanplus(ファンプラス)から「デジタル化で発売したい」というオファーを受け、サービスを取り入れたという。「当然、どなたがご購入いただいたか確認するのと、リングに上がるため、バックグラウンドチェックを事前にした」というが「ただ、その中で今思えば、きちんと誓約書をいただくとか、フラワートスの仕方を伝えるとか、間違ってもああいう行為に及ばないという確認をできていなかった」と不備があったと報告。「これまでの経験で言えば、そういうことを必要とせずとも…贈呈をするということは差し上げるということ。その贈呈するという行為を買っていただいて、バックグラウンドチェックも問題ないということでその方をリングに上げた」とした。

 続けて、この件については「日本だけの問題ではない」と指摘。榊原CEOは試合後、メイウェザー側に駆け付けTMTのジェームズ社長に謝罪し「OK、大丈夫だこういうこともある」という回答をもらったというが、彼らのもとには世界中から「何で抗議しないんだ」「日本人は何やってるんだ」という、嫌悪感を訴える声が届いたという。

 「長い自分の人生の中で、そして格闘技に携わった経験の中で、正直想定ができていなかった。ただ想定ができていなかったから許されることでもないと強く思っています。いずれにしてもすべてのことが結果だと思います」と改めて責任を口にし、「謝罪とはどういうものかと考えたとき、日本は侍の時代から礼節を重んじる国、世界中どこにいっても礼儀正しい国。世界中の人たちに申し訳ないという気持ちを伝えたいので、ここで土下座をさせていただいて、お詫びを伝えたいと思っています」と宣言。「人生で土下座をして人に謝ったことは生まれてこのかた、一度もないです。しかしそれくらいのことを、僕が最終責任者である場で起こしてしまったことを、本当に悔しく思っているし、本当に申し訳なく思っているし、二度と起こさないという自戒の念も込めてお詫びをさせていただく」といい会見場で膝をつき、15秒間、土下座して謝罪した。

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