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ウエルター級の岡澤も金メダル!3―2判定制してバンタム級の坪井とダブル世界一

[ 2021年11月6日 05:30 ]

ボクシング男子世界選手権 ( 2021年11月5日    セルビア・ベオグラード )

ウエルター級準決勝でアブライハン・ジュスポフ(右)にパンチを放つ岡沢セオン=4日、ベオグラード(ゲッティ=共同)
Photo By ゲッティ=共同

 7階級の決勝が行われ、ウエルター級の岡澤セオン(25=INSPA)がオマリ・ジョーンズ(18=米国)を3―2の判定で破り、金メダルを獲得して賞金10万ドル(約1140万円)を手にした。先に日本勢初優勝を決めていたバンタム級の坪井智也(25=自衛隊)とのダブル制覇で、日本は史上最高成績となる1大会2つの金メダルを獲得。従来の日本勢最高は2011年大会ミドル級銀メダルの村田諒太(12年ロンドン五輪同級金メダリスト、現WBA世界ミドル級スーパー王者)だった。

 雄叫びを上げて入場してきたサウスポーの岡澤はいつもどおり軽快なステップやスエーで相手のパンチをかわしながら、単発ながらもボディーや左ストレートを当てていくスタイル。3回には前へ出てきた相手に左右のカウンターを決めた。ジャッジ5人の採点は2人が30―27でジョーンズを支持し、残り3人はいずれも29―28で岡澤という、きわどい判定勝ち。勝利をコールされた岡澤はリング上に両膝を突き、何度もほえて喜びをあらわにした。

 岡澤は今年4月からスポンサー収入を主体に生活する“プロのアマチュアボクサー”として活動。しかし、東京五輪では金メダルを獲得したロニエル・イグレシアス(キューバ)に2回戦で判定負けし、「お世話になった方々に結果で恩返しできなかった」と悔いを残していた。相手の巧みなボクシングにはまり2回以降に失速した反省を生かし、今大会の準決勝では前回19年世界選手権3位のアブライハン・ジュスポフ(カザフスタン)を最終3回の猛攻で撃破。決勝でも勝負強さを発揮し、「世界チャンピオンとして出たい」という24年パリ五輪へ最高の再スタートとなった。

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